【2023最新】BIツールとは?無料から有料まで人気のおすすめツールを徹底比較

さまざまなデータを活用するために欠かせないBIツール。この記事では、BIツールの種類や特徴をはじめ、おすすめのツールを紹介します。データや情報を最大限活かし課題を解決するため、BIツールの導入を検討しましょう。

BIツールとは

BIツールのBIは、Business Intelligenceの略語です。日本語にすると、ビジネスの意思決定にかかわる情報という意味です。
具体的には、企業に蓄積されているデータや情報を分析して、スピーディーな意思決定・アクションに役立てるツールをBIツールといいます。近年ではITを活用してデータや情報を集めやすくなっていますが、収集したデータをどのように活かすかが重要です。
BIツールによってデータを可視化できると、経営層や従業員が蓄積されたデータや情報を利用しやすくなり、業務の円滑化やサービスの改善にもつながるでしょう。

BIツールの種類と特徴

BIツールにはいくつかの種類があります。
以下では、種類ごとの特徴を見てみましょう。

無料BIツール

無料のBIツールは、コストがかからず、手軽に利用できるのがメリットです。かんたんなデータ集計や情報分析が目的であれば、無料のツールでも十分機能します。ただし、無料BIツールはツール自体の費用はかかりませんが、別途サーバー費用が必要なことが多いです。
また、機能に制限がかかっているのも無料BIツールのデメリットです。アカウント数・データ量・データベースとの連携をはじめ、各種機能に制限がかけられていることがあり、より高機能のものを求める場合は有料BIツールがおすすめです。

国内BIツール

国内BIツールの特徴としてあげられるのが日本企業が使いやすい点です。メニューやマニュアルなども日本語で作成されており、まったく違和感なく利用できます。
また、日本語の帳票出力がしやすいのも国内BIツールのメリットです。日本の帳票は欧米に比べて複雑なレイアウトになっており、海外製のツールでは対応できないケースもありますが、国内BIツールであれば対応できます。
さらに、国内BIツールはカスタマイズ性に長けているものが多く、独自の要件がある企業にもおすすめです。

海外BIツール

海外BIツールは、機能の豊富さや操作性の高さが特徴的です。そのため、データ解析のスペシャリストでなくても、ダッシュボード・資料・レポート作成などがしやすくなっています。
一方、ツールによっては日本語がおかしいなど、使いにくい場合があるのも事実です。日本に拠点を置いている海外BIツールなどであれば、日本語でのサポートも充実しているでしょう。

BIツールの機能一覧

前述のとおり、BIツールの種類によって特徴は異なりますが、基本的な機能はそれほど変わりません。たとえば、レポートや分析に関する機能は多くのツールに共通しています。
以下では、BIツールの基本機能について解説します。

レポート・ダッシュボード

BIツールのレポート機能では、データをレポートとして出力します。レポートは「PDF」「Excel」「Word」「PowerPoint」「CSV」などにも変換できるほか、定型的・非定型的な各種報告書や帳票の出力も可能です。
レポート機能に付随して利用されることが多いのがダッシュボード機能です。ダッシュボード機能では、グラフやチャートなどを使って、データを可視化・一覧表示できます。リアルタイムでのデータ参照もでき、可視化された分析データを現場の業務改善に活かせます。

オンライン分析

BIツールのオンライン分析はOLAP(Online Analytics Processing・オンライン処理分析)とも呼ばれ、日々蓄積される大量のデータをさまざまな角度から分析・処理したうえで、素早くユーザーに戻します。
BIツールにおけるオンライン分析の解析手法は、スライシング・ドリルスルー・ドリルアップ・ドリルダウンなどです。
スライシングは多次元データのある層を切り取った断面をもとに、ニ次元の表を作成する機能です。ドリルスルーは項目データ・集計データ・合計データなどの明細表を表示させる機能となっています。ドリルアップやドリルダウンは、階層構造になったデータの階層を上下に表示する機能です。

データマイニング

データマイニングは、高度な分析手法によってデータを分析し、そこからルールや法則を見出す機能です。データマイニングで見いだされたルールや法則は、将来の予測に活用できます。
近年では、機械学習によるデータマイニング機能を実装したBIツールもあります。機械学習が進むにつれて、より精緻な分析結果を導き出せるため、運用を通して分析のレベルを高められるでしょう。

シミュレーション

シミュレーションは、分析した論理をもとに将来の予測を立てる機能です。今後の予算計画や経営計画を立案する際、シミュレーションをもとにして計画を立てられると、現実性の高い目標値を定められるでしょう。

BIツールの費用相場

BIツールの費用は、オンプレミス型とクラウド型で大きく異なります。オンプレミス型は、サーバー構築を自社でおこなうほか、自社の要件に合わせてカスタマイズしやすくなっていますが、初期費用は数十万円から数千万円にもなります。
ただし、ユーザー数の増加による追加料金は発生しないことが多く、中長期的にはコストダウンにもつながるでしょう。

一方、クラウド型はベンダーのサーバーを利用するため、自社で環境を構築する必要がなく、初期費用を抑えられます。目安として数万円から数十万円程度で導入できます。

BIツールを導入するメリット

BIツールのメリットは企業に蓄積されたデータの可視化・分析ができる点ですが、企業の運営においてもさまざまなメリットが得られます。
以下では、それぞれのメリットについて解説します。

データを一元管理できる

BIツールを利用すると、あらゆるデータを一元管理できます。企業が収集したデータは、部署・ツール・システムの違いにより、ばらばらに管理されているケースも少なくありません。しかし、管理が分かれている状態では、効率的に分析できず、経営に役立てるのは難しいでしょう。
一方、BIツールを利用すれば、データを1か所に集めて抽出したうえで分析・可視化ができます。社内におけるデータの共有もしやすくなり、業績向上につながります。

データの分析結果を可視化できる

BIツールを利用すると、データの分析結果を可視化できます。社内に蓄積されたデータが増えるにつれて、管理や分析の手間も増えますが、BIツールによって可視化できれば、膨大な情報を整理することが可能です。
また、効果測定や目標の達成率など、経営判断の際に参考にする数値も把握しやすくなります。

問題や課題をスピーディーに発見できる

問題や課題をスピーディーに発見できるのもBIツールのメリットです。大量に蓄積されたデータを目視で確認して問題や課題を見つけようとすると、工数や時間がかかるうえ、見逃してしまうこともあるでしょう。
一方、BIツールは大量のデータであっても、人が検知できないレベルで問題や課題をスピーディーに発見できます。分析の速度が上がることによって、対策を講じるまでのリードタイムも削減できるため、PDCAの高速化にもつながります。

BIツールを導入するデメリット

BIツール導入によるメリットは大きいですが、デメリットもあります。そのため、導入を検討する際にはメリットとデメリットをチェックしておくことが重要です。
以下では、BIツールのデメリットについて解説します。

データを活用できる人材が必要

まず、BIツールで可視化・分析されたデータを活用できる人材が必要です。BIツールでデータの分析が自動化されるのは便利ですが、そこで表示されたデータを活かせるリソースがなければ意味がありません。
BIツールで作成したレポートは読みといたうえで、経営や事業に活用する方法を模索することによって効果を発揮します。

短期的に成果が出る施策ではない

BIツールの導入をしても、成果が短期的に出るわけではありません。データの可視化・分析をもとに対策を講じたとしても、結果が出るまでに早くても数か月ほどの期間がかかります。
そのため、BIツールの費用対効果は、中長期的な視点でみることが大切です。

【比較用】おすすめBIツール5選

最後に、これからBIツールを導入しようと考えている事業者に向けて、おすすめのツールを紹介します。

Looker Studio(旧Googleデータポータル)

Looker StudioはGoogleが提供する無料BIツールです。
取得したデータをもとにインタラクティブなダッシュボードやレポートをかんたんに作成して、ビジネスに活用できます。パートナーコネクタは600を超えており、豊富なデータにアクセスできる点も独自の特徴です。
また、出力されたレポートは、リアルタイムでの共同編集やWebへの埋め込みに対応しており、共有がしやすい設計となっています。GoogleアナリティクスやGoogle広告などのプラットフォームとも互換性があり、さまざまな活用法が検討できるでしょう。

Power BI

Power BIは、マイクロソフトが提供するBIツールです。Power BIには無料版と有料版があり、無料版はPower BI Desktop、有料版はPower BI ProやPower BI Premiumと呼ばれています。
Power BI Proは月額1,090円、Power BI Premiumは月額2,170円から利用でき、ユーザー数が増えるごとに月額料金が増える仕組みです。ExcelやSalesForceをはじめ、数百のデータソースと接続でき、外部ツールのデータも閲覧できます。

Tableau

Tableauは、アメリカのシアトルにある会社で、BIツールを提供しています。デザイン性の優れたグラフが特徴となっており、ビジュアル分析がしやすいグラフを出力できます。
また、ドラッグアンドドロップとクリックだけでグラフ化ができるのも魅力的です。シンプルな操作でスムーズに分析できるため、効率よく作業を進められます。
Tableau Onlineは、モバイルアプリからもアクセスできる仕様となっているため、外出先で商談などをおこなっているときもデータを参照できます。

Einstein Analytics

Einstein Analyticsは、Salesforceが提供するBIツールです。現在はCRM Analyticsの名称で運用されており、顧客関係管理に特化したプラットフォームです。
CRM Analyticsでは、Salesforce・ERP・データウェアハウス・ログファイルなどの企業のデータをもとにインサイトを得られます。ビジネスの新しい視点を獲得するのに役立ち、顧客体験の向上にもつながるでしょう。
また、インターフェイスも直感的かつ視覚的で、組織内の誰もが利用しやすく、データの活用ができます。

Actionista!

Actionista!は、株式会社ジャストシステムが提供する国内BIツールです。専門的な知識やスキルをもっていない担当者でも利用できる点が特徴であり、Webブラウザの操作のみで分析できます。
また、開発環境・専用クライアントの導入も不要となっており、手軽に導入できるのもメリットといえるでしょう。ユーザー数に応じた従量課金制度もなく、ひとつのライセンスを購入するだけで企業内すべてのユーザーが利用できます。

まとめ

BIツールの導入によって、膨大なデータの可視化・分析ができるようになります。近年ではデータドリブンな経営は必須となっており、ビジネス効率にも大きく影響します。
なお、BIツールを導入する際は自社の運用体制に合ったツールを選ぶことが大切です。しっかりと要件を定義したうえで、必要な機能を備えたツールを導入しましょう。

SNSでシェアする

関連記事

  • ネット物販とは?副業、在宅ビジネスからはじめる方法とメリット・デメリット
    2024.1.29

    ネット物販とは?副業、在宅ビジネスからはじめる方法とメリット・デメリット

    用語解説
    EC開業
  • ECサイトにCRMが必要な理由は?メリットや選び方のポイント、おすすめツール10選を比較!
    2024.1.30

    ECサイトにCRMが必要な理由は?メリットや選び方のポイント、おすすめツール10選を比較!

    用語解説
    EC運営
  • フルフィルメントの意味とは?ECサイト物流担当者が知っておきたい基本知識を解説
    2024.1.30

    フルフィルメントの意味とは?ECサイト物流担当者が知っておきたい基本知識を解説

    用語解説
    EC運営

あらゆる業態・商材の
ECビジネスをトータルサポート
ECサイト構築はmakeshop