
【2021年IT導入補助金】ホームページ作成は「ECサイト」に限り対象
2021年のIT導入補助金では、全てのホームページが補助対象にはなりません。「非対面化」ができるECサイトのみ特例として補助対象となっております。
また、採択されるための基準や条件もいくつかありますので、ポイントをわかりやすくご説明します。
IT導入補助金とは?
IT導入補助金は、経済産業省が監督するITツール導入を支援する事業です。
ITツールの導入によって、中小企業・小規模事業者などの業務効率化や売上アップを目指します。
2021年度のIT導入補助金を要約すると、次のとおりです。
- 最大450万円、経費2/3を補助してもらえる
- IT導入支援事業者(ITベンダー)との共同申請が必要。
- 申請するソフトウェアは事前登録が必要
- ソフトウェアの申請が主でハードウェアの購入は対象外
- 申請対象の購入費用は一旦全額支払う必要がある
- 購入済みの設備や投資費用についても遡って申請できる
上記のポイントを踏まえて、どのようなホームページが申請できるかを解説します。
IT導入補助金で対象外となるホームページの種類
まずはIT導入補助金で対象外となるホームページを見ていきましょう。
<対象外となる経費>
A・B類型 | ・ECサイト制作 ・ホームページ制作ツールやブログ作成システム等のCMSで制作した簡易アプリケーション ・ホームページ制作、WEBアプリ制作、スマートフォンアプリ制作、VR・AR用コンテン ツ制作、デジタルサイネージ用コンテンツ制作、コンテンツ配信管理システム。 |
---|---|
C・D類型 | ホームページ制作、WEBアプリ制作、スマートフォンアプリ制作、VR・AR用コンテン ツ制作、デジタルサイネージ用コンテンツ制作、単なるコンテンツ配信管理システム。 |
※出典:IT導入補助金2021 (令和元年度補正サービス等生産性向上IT導入支援事業) 公募要領 通常枠(A・B 類型)
https://www.it-hojo.jp/r02/doc/pdf/r2_application_guidelines.pdf
※出典:IT導入補助金2021 (令和2年度第三次補正サービス等生産性向上IT導入支援事業) 公募要領 低感染リスク型ビジネス枠(特別枠:C・D 類型)
https://www.it-hojo.jp/r02/doc/pdf/r2_application_guidelines_tokubetsuwaku.pdf
2021年度のIT導入補助金では、ECサイトのみが申請の対象となります。企業ホームページなどのサイトは対象外となる点を留意しておきましょう。
ECサイトの作成は「C・D類型」で申請できる
IT導入補助金はA・B・C・Dの4類型がありますが、ECサイトの作成経費が対象となるのは「低感染リスク型ビジネス枠」のC・D類型です。それぞれの補助額は次のとおりです。
類型 | 補助額 | 補助率 | 賃上目標 |
---|---|---|---|
C-1類型 | 30万~300万円未満 | 2/3 | 加点項目 |
C-2類型 | 300万~450万円 | 2/3 | 必須要件 |
D類型 | 30万~150万円 | 2/3 | 加点項目 |
※出典:「IT導入・DXを検討中の皆様へ」資料|独立行政法人 中小企業基盤整備機構
https://seisansei.smrj.go.jp/pdf/0103.pdf
続いてC・D類型の特徴を見ていきましょう。
C類型の特徴
C類型は、事業においての感染リスクを低減するための「非対面化ツール」かつ「連携型ソフトウェア」であることが条件です。例えば、ECサイトの「遠隔注文システム」に加えて、「キャッシュレス決済システム」を導入するケースなどです。なお、連携型ソフトウェアは、事務局に「連携型」として登録されたITツールを選択する必要があります。
C類型は「C-1」と「C-2」の2つがあります。それぞれの違いは賃上目標であり、C-1は加点、C-2は必須となります。賃上目標が未達だった場合、未達の場合は返還が求められます。
D類型の特徴
D類型はテレワーク対応のためのクラウドソフトウェアを導入検討している企業向けです。対象となるITツールは、クラウド型の勤怠管理システムやweb会議システムなどの、「非対面化」・「クラウド化」の要件を満たすものが対象です。テレワークで利用するPCやタブレットなどのレンタルも申請可能です。
IT導入補助金で採択されるECサイトの条件
IT導入補助金で採択してもらうには、次を満たすことが条件です。
- ECサイトはA・B類型においては補助対象外となるが、対人接触の機会を低減する「非対面化」への取り組みを支援する目的で、C・D 類型においては補助対象となる。
- ECサイトは業務の非対面化への取り組みのために電子決済機能(クレジットカード・デビットカード・キャリア決済等)が実装されていなければならない。 (銀行振込・代引き決済のみが実装される場合は対象外。)
- ECサイトはセキュリティ対策が施されていなければならない。またECサイトはSSL(Secure Socket Layer)や TLS(Transport Layer Security)を用いた HTTPS 通信の導入を必須とし、実装されない場合は対象外となる。
- 新たにECサイトを制作する場合が対象となる。既存のホームページをリニューアルして新たにEC機能を実装する場合、新規で導入された部分のみが対象となる。既存のECサイトのデザインをリニューアルするのみで、「1」の電子決済機能が新たに導入されない場合は対象外となる。
- ショッピングモールへの出店は新規出店のみ。対象はショップサイトの制作を伴うものに限る。商品の出品のみや出店済みのサイトのリニューアル等は対象外。
- ECサイトに実装されるプロセスを正しく申告すること。また、事務局は実績報告の際に制作されたECサイトの内容、実装されているプロセスの確認を行う。
- 実績報告の際は、制作・納品されたECサイトの成果物(URL、管理画面の画面キャプチャ等)が確認できるものを提出すること。BtoB向けECサイトなどでID・PW等がなければサイト内を確認できないものは、テストID・PWを発行すること。納品がすべて完了していないもの(制作途中のもの)は対象外となる。
- 契約前に制作がされたもの、または着手されたものは対象外となる。
※出典:IT導入補助金2021 ITツール登録要領
https://www.it-hojo.jp/r02/doc/pdf/r2_tool_guidelines.pdf
ECサイトで補助金を採択されるためには、感染リスクが低減できる「非対面化」が求められます。非対面化のための電子決済機能は必須であり、かつセキュリティ対策を確実に行う点を理解しておきましょう。
IT導入補助金で申請できるITツールの条件
IT導入補助金で申請できるITツールは、次のいずれかの条件を満たし、事務局より認定を受けたものに限ります。
- 生産性の向上、テレワーク等の業務環境改善するソフトウェア
- 上記「1」のソフトウェアのオプション
- 上記「1」の役務(付帯サービス)
「1」は必須であり、最低1つのITツールが必要です。「2」、「3」は必要に応じて組み合わせが可能です。
C・D類型で必要なプロセス「は2つ以上」
IT導入補助金では、申請する種類によって定められた「プロセス数」を満たす条件があり、C・D類型は2つ以上が必須です。ITツールの導入によって期待されるプロセスは、次のように設けられています。
種別 | Pコード | プロセス名 | |
---|---|---|---|
業務プロセス | 共通プロセス | 共P-01 | 顧客対応・販売支援 |
共P-02 | 決済・債権債務・資金回収管理 | ||
共P-03 | 調達・供給・在庫・物流 | ||
共P-04 | 会計・財務・経営 | ||
共P-05 | 総務・人事・給与・労務・教育訓練・法務・情シス | ||
業種特化型プロセス | 各業種P-06 | 業種固有プロセス | |
汎用プロセス | 汎P-07 | 汎用・自動化・分析ツール (業種・業務が限定されないが生産性向上への寄与が認められる業務プロセスに付随しない専用のソフトウェア) |
※出典:申請区分について|中小企業・小規模事業者のみなさま | IT導入補助金
https://www.it-hojo.jp/applicant/application-sections.html
プロセスは複数のソフトウェアを組み合わせることで稼ぐことができます。
ただし、プロセスが重複する場合は1つとして計算されます。
なお、複数のソフトウェアを組合せてプロセス数を稼ぐことは可能ですが、同じプロセスの重複は1つとして計算されるのでご注意ください。
ITツールとプロセスの設計は複雑です。導入したいITツールのベンダーに相談をオススメします。
IT導入補助金の対象者は「中小企業」と「小規模事業者」
サービス業、小売業、旅館業、ソフトウェア業など多くの中小企業や小規模事業者が対象です。業種によって従業員数や資本金の上限が定められていますので、詳しくは次のページをご確認ください。
IT導入補助金2021の申請から給付までの流れ
IT導入補助金は、支援事業者(ベンダー)と事務局と連携のもとで進めて申請を行います。
商談をはじめて交付されるまで、少なくとも半年はかかります。
また、交付されるまでの費用は全額支払う必要がある点、留意しておきましょう。

※出典:IT 導入補助金 まるわかりハンドブック|株式会社内田洋行
https://www.uchida-it.co.jp/its_wp/wp-content/uploads/dl_pdf/ikgaqahkiqddlx141gjih6wafpvwxa6d.pdf
IT導入補助金(C・D類型)の締切日
2021年7月25日現在、締切日と交付決定日は次の通り公表されています。
2次募集 | 締切日 | 2021年7月30日(金)17:00<予定> |
---|---|---|
交付決定日 | 2021年8月31日(火)<予定> | |
3次募集 | 締切日 | 2021年9月中<予定> |
交付決定日 | 2021年10月中<予定> |
2020年度は5月~12月まで募集が実施されました。今年も例年どおりの実施が見込まれますが、場合によっては早期に終了する可能性もあります。早めの申請をおススメします。
(その他)ECサイト作成で活用できる助成金・補助金
IT導入補助金の他に、次の助成金・補助金を活用してECサイト作成の費用をまかなうことができます。あわせて検討しましょう。
助成金・補助金 | 目的 |
---|---|
事業再構築補助金 (経済産業省) | 新分野展開、業態転換など思い切った事業再構築に意欲を有する中小企業等の挑戦を支援 |
小規模事業者持続化補助金 (日本商工会議所) | 地域の雇用や産業を支える小規模事業者等の生産性向上と持続的発展を図る |
ものづくり補助金 (中小企業庁) | 中小企業者に対して感染症拡大を防止するビジネスモデルへの転換を促すための支援 |
Buy TOKYO 推進活動支援事業補助金 (東京都庁) | 都内中小企業等が実施する東京の特色ある優れた商品(東京都産品)の販売やPR活動を支援 |
まとめ
コロナ禍において、ECサイトの需要は急速に高まっています。
売上が低迷する実店舗をカバーするために、新規でECサイトの運用を考える事業者が増えていますが、投資費用が重く負担ですよね。
IT導入補助金は、要件を満たせば最大450万円が補助されます。
自己負担を少なくECサイトを作成しすることができるので、検討中の方はこの機会にぜひ活用しましょう。