
【未経験者向け】アパレルネットショップの開業手順と利益を上げる方法
はじめてアパレルネットショップを開業・運営する際、「ちゃんと利益を出せるのか」「予想以上に資金がかかるのでは?」などの不安を抱える方も少なくありません。
ですが、未経験でもアパレルネットショップを開業し、成功に導くことは十分可能です。
本記事では、アパレルネットショップの開業手順や利益を出すコツ、成功のポイントをわかりやすく紹介します。
アパレルネットショップ事業を軌道に乗せたい方は、ぜひ参考にしてください。
【初心者向け】アパレルネットショップの開業手順

早速、アパレルネットショップの開業に必要な考え方や要素をステップ形式で解説します。
ぜひ順番に読み進めてみてください。
①ビジネスプランとコンセプトを決める
アパレルネットショップを開業するにあたり、まず考えたいのが「ビジネスプラン」と「コンセプト」です。ビジネスプランには、商品の選定や競合分析、ターゲット層の設定、独自性の確立などが含まれます。
これらはアパレルネットショップのコンセプトを形づくる部分であり、今後の運営の中心となるため、具体的にイメージを膨らませておきましょう。とくに、ターゲット層の設定とターゲットに向けた商品選定は、アパレルネットショップの成功を左右するカギとなります。
ターゲットを絞るうえで必要になる項目は大きく分けて3つあります。
- 年齢・性別
- 趣味・嗜好
- 予算
この3つを踏まえ、お店のコンセプト(概念や商品企画などの際に全体を貫く考え方)を決めていきましょう。
たとえば「男性向け」「女性向け」「子供服」「スポーツ向け」「和装」など、専門性のあるショップは明確な目的を持ったお客様が訪れてくれるので、リピーターの獲得につながる一つの要素となります。
コンセプトとは、自社の商品を通じてお客様にどうなって欲しいかを届けるメッセージといえるでしょう。このコンセプトがブレてしまっては顧客に響かず、結果として売れないお店になってしまうため、しっかり検討しておくことが大切です。
②仕入先の決定
次に、仕入れ先を決めましょう。アパレルネットショップで販売する商品は、大きく「仕入れた商品」と「オリジナル商品」の2パターンにわけられます。
仕入れた商品を販売するには、仕入れサイトを経由する方法とアパレルメーカーから直接仕入れる方法、海外に直接出向いて買い付ける方法などがあります。
「仕入れた商品」と「オリジナル商品」のどちらの商品を販売する場合も、小売店で利益をあげる基本は「安く仕入れて高く売る」ことです。仕入れ値と販売価格のバランスがわからない場合は、競合他社の販売価格を参考にしながら仕入れ金額の目安を決めると、効率よく検討できます。
なお、オリジナル商品を制作する場合は、販売価格から逆算して制作コストの上限を検討しましょう。
オリジナル商品を作る場合
自分で洋服をデザインできない場合でも、業者にデザインを依頼することでオリジナル商品を作ることは可能です。オリジナルの商品を生産業者に依頼するには、OEM(Original Equipment Manufacturingの略)やODM(Original Design Manufacturingの略)といった方法があります。
OEMは縫製工場や縫製工場を持たない仲介業者に依頼をして、工場が提供できる規格の範囲内でデザインや素材・色などを選択しオリジナルの商品を生産できる方法です。
ODMは商品の企画からデザインまで、すべてを業者に依頼し商品を生産する方法になります。
オリジナル商品を開発できれば、「このショップでしか買えない」といった特別感が打ち出せるので、リピーターを獲得する際、非常に大きな強みとなるでしょう。
③作成プラットフォームの選定
次に、アパレルネットショップを立ち上げるプラットフォームを決めましょう。
アパレルショップを含むECサイトの構築方法はいくつかありますが、代表的なものは次のとおりです。
- ECモール
- 無料カートASP、有料カートASP
- パッケージ
- オープンソース
- フルスクラッチ
ECモールはAmazonや楽天市場をはじめとする、「オンライン上のショッピングモール」に出店する形となります。
カートASPは、ショッピングカート機能や決済、配送などECサイトに欠かせない機能をそなえたサイト作成サービスです。
パッケージやオープンソース、フルスクラッチなどの方法でもECサイト構築は可能ですが、費用・運営コストともに大きくなりやすいため、初心者向けとはいえません。
はじめてのアパレルネットショップならカートASPがおすすめ
はじめてアパレルネットショップを開業するのであれば、構築・運営ともに簡単なカートASPがおすすめです。
無料のカートASPには「BASE」や「STORES」などがあり、とくにBASEは直感的に操作できるため、初心者でも問題なくアパレルショップを開業できるでしょう。
また、有料のカートASPには、人気の高い「makeshop」や「Shopify」などがあります。
なかでもmakeshopは機能性が高くデザインも豊富で、さらに万が一のサポートも受けられるため、まったくECサイトの知識がない完全初心者でも、安心してアパレルネットショップを運営できます。
ECモール以外の方法でECサイトを構築する場合、「独自ドメイン」など用意すべきものも多いため、サポート体制の整ったプラットフォームを選定しましょう。
ネットショップ開業のコストをなるべく抑えたい場合は、ネットショップ構築サービスmakeshop(メイクショップ)をご利用ください。 販売手数料がかからないため利益が圧迫されず、仕入れ原価などを過度に抑えず高品質を保てます。また、アパレル特有の機能にも対応しており、導入実績が多数ございます。15日間の無料体験から始められるので費用や準備も要りません。
④ブランドロゴやサイトデザイン
アパレルネットショップを構築するプラットフォームを決めたら、ショップのイメージを反映させたブランドロゴや、サイトデザインを考えます。
最近では、「Canva(キャンバ)」のように無料でロゴデザインを作成できるツールもあるので、自分でチャレンジしてみるのもよいでしょう。
自分でデザインするのが難しいと感じる場合は、制作会社や個人で活動するフリーランスに依頼する方法もあります。個人のフリーランスは「ココナラ」や「クラウドワークス」で見つけることができ、制作会社に依頼するよりもコストをおさえられます。
ブランドロゴやサイトデザインができれば、ページ制作に入りましょう。ゼロからアパレルネットショップを構築する場合、「HTML」や「CSS」などの知識は欠かせませんが、テンプレートが用意されているプラットフォームであれば、スキルがなくてもイメージにあわせたデザインが可能です。
コーディングスキルがあればより理想的なサイトを作れるため、必要に応じてHTMLやCSSを学んでみるのもよいでしょう。
以下の記事で、ECサイトの売れるデザインと基本のポイントを紹介しています。あわせてご覧ください。
⑤商品アップ
次に、アパレルネットショップで販売する商品を撮影・商品説明文を作成し、商品をネットショップにアップします。
アパレルネットショップは実際に商品を手に取って見てもらうことができないため、実際に着用してみた雰囲気や、素材感など商品の細部までイメージしやすい写真を用意することがポイントとなります。
商品を置いた状態の写真だけではなく、閲覧者が「自分が着用するとこんな感じになりそう」とイメージできるような、ターゲット層に近いモデルの着用写真も用意しましょう。
また、商品説明文は具体的に記載することが重要です。
素材や寸法、カラーバリエーションやサイズ展開など、商品を購入する際に必要となる情報はすべて掲載しましょう。どのような写真や説明文を用意すればよいかわからない場合は、競合のサイトを参考にしてみると、イメージしやすくなります。
⑥決済手段を決める
ネットショップにおいてどのような決済方法や配送方法を用意しているかも重要です。お客さんがお買い物の際便利だと感じてくれれば、購入率はアップします。
決済方法は「クレジットカード」「代金引換」「コンビニ払い」の3つが一般的です。
その他にも多様な支払い方法がありますが、導入するとより多くのコストを支払わなければいけないため、徐々に増やしていくとよいでしょう。
なお、makeshopでは、幅広い決済方法に対応しています。導入にあたり初期費用や月額料金が無料のサービスも多く用意していますので、以下のページで決済方法の詳細をチェックしてみてください。
⑦在庫管理・配送手配
アパレルネットショップを構築すると同時に、注文処理や在庫管理、配送方法も決めていきましょう。
ショップの規模が小さいうちはプラットフォーム上での簡単な在庫管理でまかなえますが、規模が大きくなると、管理体制を整える必要がでてきます。
アパレルネットショップの成長にともない多店舗展開する場合は、「ネクストエンジン」や「クロスモール」などの、一元管理が可能な在庫管理システムを導入するのがおすすめです。
また、配送についても、規模が小さいうちは商品をひとつずつ郵送するのもよいですが、発送の商品点数が多くなった場合は、佐川急便やヤマト運輸、日本郵便などに集荷依頼や大口契約などが可能か問い合わせてみましょう。
「注文が入ったのに梱包材がなくて発送できない」などのトラブルが発生しないように、配送用の梱包材も常にストックしておく必要があります。
⑧集客・プロモーション
アパレルネットショップが開設できたら、集客やプロモーションに取り組みましょう。最初は無料で使用できるSNSを活用すると、低リスクではじめられます。
予算に余裕がある場合や、アパレルネットショップが軌道に乗ってきたら、広告の出稿を検討するとよいでしょう。
ネットショップで活用できるWeb広告としては、次のようなものがあります。
- リスティング広告
- リターゲティング広告
- Googleショッピング広告
- SNS広告
なお、人気のカートASPには各広告と連携する機能もあり、簡単に広告を出稿できます。
無料のカートASPにも広告との連携機能はありますが、makeshopなど有料のプラットフォームであれば機能が充実しており、費用対効果の高い広告配信が可能になります。
集客やプロモーションはすぐに結果がでないことも多いため、長期的な視点で試行錯誤を繰り返しながら取り組みましょう。
アパレルネットショップの開業・運営にかかる費用まとめ

アパレルネットショップを開業するにあたり、重要なポイントとなるのが「費用面」です。
着実に利益をあげるためにも、固定費など必ずかかる費用を把握しておきましょう。
ここでは、アパレルネットショップの開業や運営にかかる費用を詳しく紹介します。
初期費用
アパレルネットショップを構築する際、さまざまな費用がかかります。
どのような費用がいくらかかるかはショップによって大きく異なりますが、おもな初期費用の内訳は次のとおりです。
項目 | 費用目安 |
---|---|
サイト構築費用 | ECモール:無料〜 無料カートASP:無料 有料カートASP:10万円〜100万円 パッケージ:500万円~ オープンソース:100万円〜500万円 フルスクラッチ:数千万円〜 |
ドメインの取得費用 | 1,000円〜7,000円程度/年 |
商品の仕入れ・オリジナル商品の作成費用 | 数万円〜100万円程度 |
撮影機材の購入費用・プロカメラマンへの撮影依頼 | 10万円〜30万円程度 |
サイトデザイン・ロゴ作成費用 | サイトデザイン:〜70万円程度 ロゴ作成:1万円〜15万円 |
梱包資材費用(クッション材、梱包箱、商品タグなど) | 数円〜数百円/1商品 |
アパレルネットショップの構築方法は、事業規模や月商規模によって検討するとよいでしょう。
よほど潤沢な資金がある場合をのぞいて、最初に膨大なコストをかけるとリスクが高まるためおすすめできません。初心者からアパレルネットショップを始めるのであれば、ECモールやカートASPなど、費用がおさえられる方法を選択しましょう。
また、アパレルネットショップでは、掲載する商品写真が売上を大きく左右するため、自社やスタッフで撮影する場合も、できるだけよい撮影機材を用意するのがおすすめです。
もし自分たちで撮影するのが難しい場合は、プロのカメラマンに依頼すると商品を魅力的に撮影してくれるため、購入されやすい写真を用意できます。
商品の仕入れ費用も事業規模によって大きく変動しますが、目安として「販売価格(上代)」の合計が、月の販売目標の2〜3倍の在庫を用意しておくとよいでしょう。
たとえば、月の販売目標が10万円とする場合、仕入れ金額がその50%であれば5万円。その2〜3倍の在庫を用意するため、仕入れ金額の合計の目安は10〜15万円となります。
なお、在庫をもたない「無在庫販売」で展開する場合は、基本的に売れなければ仕入れ金額は発生しません。アパレルネットショップを開業するタイミングで、商品の仕入れにかける資金調達が難しい場合は検討してみるのもよいでしょう。
月額費用
次に、アパレルネットショップ運営に必要な月額費用をみていきましょう。
項目 | 費用目安 |
---|---|
サーバー利用料 | 数百円〜10,000円/年 |
販売手数料 | 3〜10% |
システム利用料 | 1万円〜10万円程度/月 |
決済手数料 | 売上代金の3~5%程度 |
メンテナンス費用 | 数万円〜数十万円/月 |
マーケティング費用(プロモーション・Web広告費用) | 無料~ |
配送費用 | 500円~3,000円程度/1回(荷物の取扱料や委託の有無により変動) |
カスタマーサポート費用 | 無料〜 |
在庫管理システム費用 | クラウド型:2万円〜5万円程度 オンプレミス型:10万円〜40万円程度 |
その他のツール使用料(メール配信システム、分析ツール、デザインソフトなど) | メール配信システム:1万円程度〜/月 分析ツール:無料〜50,000円程度/月 デザインソフト:無料〜/月 |
上記の項目のうち、「サーバー利用料」「カートシステム利用料」「在庫管理費用」「その他のツール使用料」は、カートASPによっては料金に含まれる、もしくはオプションにて追加可能となっています。
できるだけ運営コストをおさえるためにも、最初は料金に含まれるカートASPを選ぶのがおすすめです。
また、マーケティング費用は、Web広告を使わずにSNSを使った集客からはじめると無料で取り組めます。アパレルネットショップはInstagramとの相性がよいので、まずはInstagramからはじめるとよいでしょう。
配送費用に関しては、Tシャツなど薄手の商品であればメール便など安価な配送手段が使えるため、1件500円以下でおさまることもあります。
なお、ネットショップの規模が小さいうちは、カスタマーサポートも自分で対応すると不要なコストが発生しないため、まずはできる範囲で取り組んでみましょう。
その他費用
アパレルネットショップの開業・運営にかかるその他の費用としては、以下のような項目が挙げられます。
項目 | 費用目安 |
---|---|
人件費 | 月30万円程度/人 運用代行5万円〜30万円程度/月 |
税務・会計費用 | 個人事業主:数万円〜20万円程度 法人:10万円〜30万円程度 |
サイトリニューアル費用 | 10万円〜数千万円 |
複数人でアパレルネットショップを運営する場合、1人の人件費を30万円/月とすると、「30万円×人数」が一ヶ月の人件費の総額になります。
また、人手がたりない場合は運用代行を利用する方法もありますが、小規模であれば、まずは自分で全部やってみると無料でおさまります。
ただし、ECサイトの税務や会計は煩雑になるケースも少なくありません。
税務関係の知識がない場合は、「1年に1回の単発で税理士に依頼する」など、必要な部分のみ外注化を検討してみるとよいでしょう。
アパレルネットショップはぶっちゃけ儲かるの?成功に必要なポイント

これからアパレルネットショップを開業するうえで、もっとも気になるのが「本当に儲かるのだろうか?」という部分ではないでしょうか。
当然ながら闇雲にショップを運営してもうまくいく可能性は低く、しっかりとポイントをおさえておく必要があります。
ここでは、アパレル通販の利益率と、アパレルネットショップの成功に必要なポイントを詳しく紹介します。
アパレル通販の利益率は?
アパレル通販では、商品を仕入れて販売するまでにかかるコストと、販売価格を差し引いた残りが利益になります。
具体的な利益率の求め方の方程式は「販売価格ーコストの合計(%)=利益率(%)」となり、販売価格からすべてのコストを差し引くことで利益率を算出できます。
たとえば、販売価格が100%・販売価格が4000円の商品とした場合、それぞれのコストの割合を以下のように設定してみます。
- アパレルでの一般的な原価率:40%
- 配送コスト:7.5%(平均300円÷4000円×100%)
- 広告・集客コスト:売上目標の20%
- 販売手数料・決済手数料:4%程度
上記を利益率の求め方、「販売価格(100%)ーコストの合計(%)=利益率(%)」の方程式にあてはめると、次のような計算式になります。
40%+7.5%+20%+4%=71.5%(コストの合計)
100%(販売価格)-71.5%(コストの合計)=28.5%(利益率)
このように、コストの合計を販売価格100%から差し引くと利益率は28.5%となります。
一般的なアパレルネットショップでの利益率は20〜30%程度になることが多いですが、必ず運営するショップの利益率を把握しておきましょう。それぞれの数値の設定について、以下で詳しく紹介します。
利益率を求める際の目安と考え方について
アパレルショップの一般的な原価率は40〜60%といわれていますが、1か所から大量に仕入れて原価を下げることも可能です。
また、「送料無料」を訴求したい場合は配送費用を自社で負担する形になり、コストが膨らみやすくなります。この場合は、配送業者の選び直しや契約交渉などの方法で、配送コストの削減につなげることを検討してみてください。
集客のためにWeb広告を出稿する場合は、まず月の売上目標の10〜20%を目安に予算を立て、調整していくのがおすすめです。アパレル業界はとくに競争が激しく、「広告コストをかけすぎて利益にならない」という状況にならないように注意しましょう。
さらに、ECサイトの利用料として、販売手数料や決済手数料も毎月かかるコストとなります。基本的に無料カートASPの場合は販売手数料がかかり、有料カートの場合は決済手数料のみの場合が多いです。
これらの内容を参考に、先ほど紹介した方程式に数値をあてはめて、ご自身の運営するアパレルネットショップの利益率を算出してみてください。
アパレルネットショップを成功させるポイント
アパレルネットショップを成功させるためにも、以下の6つのポイントをおさえておきましょう。
ポイント1.ターゲットのニーズに合わせて商品を展開する
アパレルネットショップでは、「誰に」「何を販売して」「どのような価値を提供する」のかを明確にすることが大切です。これらはターゲットやコンセプトを明確にすることであり、アパレルネットショップ成功のカギとなる部分でもあります。
年齢や性別、ライフスタイルなど具体的な人物像のイメージを膨らませ、そのターゲットに向けた商品展開を考えていきましょう。「商品力」は売上を左右する大きな要素の1つとなるため、ターゲットのニーズをしっかり捉えることが大切です。
ポイント2.「安心感」のあるサイトを目指す
オンラインショッピングを利用する際、「実際の商品がイメージできない」「個人情報が漏れそうで怖い」「本当に届くのだろうか」などの不安を抱えているユーザーも少なくありません。
そこで、商品画像や商品説明文を充実させるとともに、利用規約や配送についての規定、お問い合わせフォームなどを設置し、情報を適切に提供できる環境を作りましょう。
直接の接客が難しいオンラインショッピングでも、情報を充実することで利用者に安心感を与えることは十分可能です。「サイトが怪しい」という理由での機会損失を防ぐためにも、安心して利用できるサイトを目指しましょう。
ポイント3.SNS運用・Web広告運用で効率よく集客する
どのネットショップにもいえることですが、サイトにアクセスが集まらなければ商品が売れることはありません。そこで、SNSやWeb広告を上手に活用して効率よく集客することを意識しましょう。
Web広告の種類は多岐に渡りますが、その中でもアパレルショップの集客手段として欠かせないのがバナー配信型の広告です。アパレルの魅力であるビジュアルを前面に打ち出すことが可能なので、商品の魅力を伝えやすいといった特徴があります。
また、自社運用だけでは難しいと感じる場合、インフルエンサーを起用するのもよいかもしれません。費用はかかりますが、知名度の高いインフルエンサーの拡散力を使うことで、ショップの認知拡大に期待できます。
カートASPのmakeshopには、Instagramの投稿から商品ページへアクセス、そのまま購入までつなげられる機能があります。
Instagramショッピング機能の詳細は、以下のページをご覧ください。
ポイント4.データ分析・改善をおこなう
ネットショップの運営において、日々のデータ分析・改善は欠かすことができません。
アクセス解析ツールを利用し、ショップへの訪問率や離脱率、購入率などを分析します。お客様がどのように購入・離脱したかなどの分析がおこなえるため、購入につながる改善ポイントを考えることができるようになります。
ポイント5.競合他社との比較・独自性の確立
人気のある他社のショップと、自社のショップを比較することも大事です。
お店のデザインやレイアウト、購入までの導線設計、商品画像のクオリティやキャッチコピー、購入ボタンなどのマイクロコピーは適切か、など。自社のショップとどこが違うのかを、細かい部分まで比較し分析してみましょう。
そして、自社のショップに足りない部分があれば参考にし、より独自性のある魅力的なアパレルネットショップになるように改善していくことが大切です。
ポイント6.季節商品や新商品を定期的に出す
アパレルショップを運営するうえで必要なことは、新商品や季節感のある商品など、ファッションに敏感なお客様を「飽きさせない」ことです。いつ見ても同じような商品ばかりでとくに目新しいものが無い、そんなショップではお客様の訪れる回数も遠のいてしまいかねません。
アパレル商材を取り扱う以上はトレンドにアンテナを張り、顧客が今何を求めているのかを常に考え、その時々で売れる商品を販売することが重要です。
費用対効果は合うの?
ここまで紹介した成功のポイントを踏まえた運営ができれば、費用対効果が合う可能性は高まります。
しかし、競合が多いアパレルネットショップで「適当に商品を仕入れて」「適当に集客する」と、労力の割に結果がともなわず、費用対効果が合わなくなってしまいます。
効率よく利益をあげるためにも、重要なポイントをおさえてショップを運営していきましょう。
今から参入しても稼げるのか?
なかには、「今からアパレルネットショップに参入しても、競合に勝てないだろう」と考える方もいるかもしれません。
しかし、コンセプト次第で後発でも勝てる可能性は十分あります。
たとえば、「40代」「女性」をターゲットとした場合、コンセプトと競合の強さ、おすすめ度は次のようになります。
コンセプト例 | 競合の強さ | おすすめ度 |
---|---|---|
40代の女性向けアパレル | 強い | × |
40代の女性向けオフィス服 | まだ強い | △ |
40代の女性向けオフィス服の大きいサイズ専門店 | それほど強くない | 〇 |
「40代の女性向けアパレル」だけでは、「どのような女性か」「どのようなアイテムを求めているのか」などの詳細まで考えることはできず、競合もかなり強く勝つのは困難です。
しかし、「40代の女性向け」「オフィス服」「大きいサイズ」まで絞ることで、ターゲットがいつ・どこで・どのようなシーンで着用する服を探しているのかが明確になります。
このように、ターゲットに沿ったコンセプトを設定することで、既存店舗との差別化につながるだけでなく、自社ショップを利用するメリットも伝えやすくなるでしょう。
アパレルネットショップの事例と運営者体験談
ここからは、アパレルネットショップの成功事例と、運営者の体験談を紹介します。
具体的にどのようなアパレルネットショップがあり、運営している人がどのようなことを感じているのかをみていきましょう。
アパレルネットショップの成功事例
実際にアパレル通販で成功しているサイトは次のとおりです。
SNIDEL
20代〜30代女性向けのアイテムを販売する「SNIDEL」。商品画像やスナップをふんだんに掲載し、イメージしやすいサイトとなっています。各商品ページでは「この商品を使ったコーディネート」として、ショップ店員のコーデを紹介してるところもポイント。
また、購入者レビューやレビューランキング、骨格診断など、魅力的なコンテンツが豊富に用意されています。
ZARA
スペインのファッションブランド「ZARA」も、オンラインショップで成功しているアパレルブランドの1つです。自社で製造〜販売までおこなうSPA業態を採用するZARAは、消費者ニーズへの対応力が高く、スタンダードからトレンドまで幅広く展開。
ブランドコンセプトがサイトのデザインにも反映されており、レディースファッション以外にメンズやキッズ、美容アイテムも販売しています。
UNIQIO
日本のファストファッションの代表ともいえる「UNIQIO」。シンプルでカジュアルなアイテムを豊富に扱うUNIQIOのオンラインショップでは、商品ごとのカラーやサイズ表記がわかりやすく、レビューや店舗の在庫状況、類似商品まで1ページで表示する仕組みに。
スマホアプリとネットショップが実店舗とも連携しているため、「店舗で見た商品を自宅で購入する」など、顧客が利用しやすい環境を整えている成功事例といえるでしょう。
アパレルネットショップ運営者の体験談
アパレルネットショップを運営した方の体験談をご紹介します。
※2020年10月に著者が実施したアンケート内容となります。
成功した体験談やエピソード
成功だったと思った事は試着OKという販売方法を取り入れた事でした。
数多くあるアパレル系のネットショッピングでは試着が出来るショップはほぼありません。
私はショップ運営を始める前に実際に自身でネットショッピングで洋服を購入して届いた洋服のサイズ感や素材が想像していたモノとは違い非常に残念な気持ちになりました。
こうした経験の元おそらく私と同じように残念な気持ちになった人が世の中にたくさんいるだろうと思い試着出来るアパレルネットショップを運営しようと決めました。
こうした運営方法が世間で受け入れられたのか必然的に運営開始から売上は右肩上がりで現在も好調です。
(40代男性/メンズアパレル運営)
スポーツニュースをみてその時成果を出した選手が着用してたアイテムを海外で探して仕入れて売る事をしてたんですが、兎に角スピード感がある売れ方しました。タイムリーな取り組みが効果ある事に気づきました。
(30代男性/メンズアパレル運営)
写真の撮影の仕方を工夫するだけでこんなにもかんたんに買って頂けることになるとは思ってもみませんでした。
たとえば白い敷物を引いて写真を撮影するだけでも大分変わります。
(30代女性/レディースアパレル運営)
商品掲載までに時間がかかるため、いずれ載せるものではあるが新作はリピーターのお客様へ直接先に案内しています。
手間をかける前にある程度は売上がります。
(40代女性/レディースアパレル運営)
失敗した体験談やエピソード
実物の商品の色と、購入者それぞれが使っているモニター画面で表示される色が違うことはよくありました。その旨を購入時の”注意点”に記載してはいるものの、返品に至ることも多かったです。こればかりはどうしようもなくて、諦めるしかなかったです。
(40代女性/レディースアパレル運営)
売り上げが伸び悩んだ時期は明確で、立ち上げ当初少人数で出荷と更新をしていましたが、ワークバランスが取れていないと遠のいていました。
ファッションに敏感な方は、やはり、新しい物に常にアンテナを張っている為、後手になると離れてしまうなどがありました。
(30代女性/レディースアパレル運営)
ひとつの品番を掲載するのに時間と手間がかかること。
店舗で販売したほうが早いと感じる時はある。
(40代女性/レディースアパレル運営)
アパレルネットショップの仕入れは?

次に、アパレルネットショップで販売する商品の仕入れについて紹介します。
コストをおさえた仕入れ方法を知りたい方は、ぜひチェックしてみてください。
服の仕入れはどこから行うの?
アパレルネットショップで販売する服は、仕入れ先を直接訪問して仕入れることも可能ですが、まずはオンラインの仕入れサイトを活用し、低コストで始めるとリスクを最小限におさえられます。
よく使われる国内の仕入れサイトは次のとおりです。
- NETSEA(ネッシー)
- TopSeller(トップセラー)
- TOPWHOLE(トップホール)
- スーパーデリバリー
※NETSEAのみ月額費用が無料です。
また、海外で商品を仕入れる場合、方法はさまざまですが、一例としては「BUYMA」や「AliExpress(アリエクスプレス)」などからみてみるとよいでしょう。
どんな流れで服を仕入れるの?
上記で紹介した仕入れサイトを活用する場合、一般的なオンラインショッピングと同じ感覚で購入するだけで仕入れが完了します。オリジナル商品の生産を検討している場合は、インターネットで検索して出てきた工場などに問合せてみると、流れの説明が受けられます。
最初に用意するべき商品は?
アパレルネットショップでは、シーズンやトレンドに左右される商品を扱うと、在庫が残りやすい傾向にあります。シーズンやトレンドものは売れると利益が大きい一方で、リスクを背負うことにもなります。
事業としてショップ運営が安定するまでは、シーズンやトレンドに左右される商品は避けるほうがよいでしょう。
最初はできるだけ、「一年を通じて売れるもの」「トレンドに左右されにくいベーシックなデザイン」を中心に検討するのがおすすめです。
アパレルネットショップに関するQ&A

最後に、アパレルネットショップに関するQ&Aを紹介します。
アパレルネットショップを開業・運営するうえで知っておきたい内容となっていますので、ぜひチェックしてみてください。
アパレルネットショップの廃業率は?
アパレルネットショップの廃業率を公式に調査したデータはありません。ただ、オンラインショップは廃業率が高いとされており、「初年度で3割・2年目で5割が廃業する」という説もあります。
オンラインショップの欠点は?
オンラインショップの欠点として挙げられるのは、次のとおりです。
- 購入前に実物を手に取れない
- 顧客が商品の品質や信頼性に不安を抱きやすい
- 個人情報の流出の可能性がある
- 顧客との信頼関係の構築が難しい
- 事業を軌道に乗せるまでに時間がかかる
これらの一つひとつの欠点を踏まえたうえで、安心して長く利用されるアパレルネットショップ運営を心がけましょう。
ネットショップ開業に必要な届け出や許可は?
アパレルネットショップ開業には、特別な届け出や許可はいりません。ただし、継続して事業所得が発生する場合は、事業開始から1ヶ月以内に開業届を税務署に提出する必要があります。
開業後に売れないとき何を改善すればよい?
アパレルネットショップ開業後に売れないときは、まずどこに問題があるのかを明確にしましょう。
そもそもネットショップにアクセスがないのか、アクセスがあっても離脱率が高いのかなど、問題点によって取り組むべき課題は異なります。アクセスがない場合は集客力を高めるための宣伝が必要になり、離脱率が高い場合はサイトデザインの見直しが必要となります。
このように、まずは自社のアパレルネットショップが抱える問題点を洗い出してみましょう。
リピーターを増やすにはどうすればよい?
リピーターを増やす施策はさまざまありますが、代表的なものは次のとおりです。
- 梱包時にお礼の手紙を添える
- 会員登録にともなうポイント付与
- セール・キャンペーンなどのイベント開催
- 定期的なメルマガの発行
すべて取り組むことができれば効果は出やすいですが、その分コストや労力がかかります。まずはコストをかけずに取り組めるものから始めてみましょう。