副業でネットショップを開業する6つのポイントと注意点をご紹介します
新しい働き方やテレワークの普及で副業が注目されています。
ネットショップは空き時間を利用しはじめることができて、低コストで開業できるイチオシの副業です。
今回は副業でネットショップを開業したい方へ、副業で運営する方法やコツについて紹介します。
副業でネットショップを開業する前にやっておくべきこと
ネットショップはスマホ1台あれば開業できる時代ですが、成功の鍵は「事前の準備」にあります。開業する前にやるべきポイントを6つ紹介します。
1.趣味や特技を活かせるジャンルを探す
国内最大モールのAmazonでは、実に5,000万点以上の商品が売られています。
ネットショップは出店のハードルが低い分、ライバルも多くて過当競争に陥りやすくなります。個人が副業で勝つには、次のジャンルを狙うのがおすすめです。
- 限定商品
- ギフトとして人気の商品
- マニアックな商品
- 専門的な商品
- 対面で購入しづらい商品
量販店で売られている商品は「安さ」を売りにした「薄利多売」モデルですが、価格競争が起きやすく資本力のある大企業に軍配があがります。
資本力が無く作業時間も限られる副業で勝つには、小さな「ニッチ市場」をねらい、かつ趣味や特技を活かせるジャンルを狙いましょう。
趣味や特技のジャンルをおすすめする理由は、「この商品なら売れる!」と直感が働きやすく、マーケット調査の時間を省けるからです。
そして興味がある分野のほうが楽しく継続しやすいメリットもあります。
2.ネットショップのコンセプトを考える
例えば、タオル専門店のネットショップを開業するなら、タオルの「安さ」を売りにするのか、高級な「品質」を売りにするのか、はたまた新しい「体験」を売りにするのか、さまざまなコンセプトを掲げることができます。
どのタイプのタオルにおいても一定の需要はあるので、コンセプトさえ決めてしまえば、ターゲットのお客様向けの品揃えでネットショップを構えることができます。
コンセプトを決めるうえで大切なのは、「なぜこの商品をお客様に届けたいのか」、「お客様にサービスを体験してもらうことで何を得てほしいか」という思いや熱意を込めることです。
お客様に共感されるコンセプトはファン獲得につながりリピート購入が期待できます。また、SNSや口コミの拡散で集客も期待できるメリットもあります。
※ネットショップのコンセプト決めの方法は次のページも合わせてご参照ください。
3.ネットショップの出店方法を選ぶ
ネットで商品を販売する場所や方法は、次の4タイプがあります。売りたい商品の特性にあわせて選びましょう。
- A.マーケットプレイス(メルカリ、ラクマなど)に出品する
- B.Yahoo!オークションに出品する
- C.ECモール(楽天市場、Yahoo!ショッピングなど)に出店する
- D.オリジナルのECサイトを構築する
本格的にネットショップを運営するのであれば、CかDです。Cは出店料や販売手数料が必要ですが、ネットショップに必要な機能はそろっているので比較的カンタンに開業できます。
DはASPカートの利用がおすすめ。自由度の高い高機能なネットショップを低コストで出店できます。
4.作業できる時間を確保する
ネットショップ運営に不可欠な作業は、主に次のとおりです。
- 商品の仕入
- 在庫・発送管理
- Webサイトの編集・管理
- 集客
- お問い合わせ対応
副業ではじめるなら、早朝や夜、土日が活動のメイン時間になるかとおもいます。
どのタイプの出店方法を選ぶかで作業量は変わりますが、少なくとも「お問い合わせ」は、お客様の信頼に影響するので即時対応できるようにしましょう。
また、取り扱う商材によっては即日出荷が求められるケースもあり、時間の確保が求められます。
なお、上述の作業は、代行できる専門会社が多くアウトソーシングが可能です。
「副業したいけど作業する時間がない!」という方は、自分が割ける作業以外を外部に委託して「時間を買う」ことも考えましょう。
5.ネットショップで販売する商品を仕入れる
成功させるためには「売れる商品」の安定的な仕入れは重要なポイントです。主な商品の仕入れ方法は次のとおりです。
- 国内外の仕入れサイトを利用する
- 卸問屋・問屋街で仕入れる
- 実店舗などで購入する
- メーカー・作家と直接交渉する
副業の場合は、自宅や通勤中に利用できる「仕入れサイト」が便利でおすすめです。
メーカーや作家と交渉する場合は、イベントや展示会などに参加すると良いでしょう。
なお、個人が卸問屋やメーカーから仕入れる場合は、商取引の信頼が乏しく苦戦するケースがあります。
発注ロットを増やして「前払い」するなど、取引先に有利な条件を提示し交渉しましょう。
商取引の実践が積み重なれば信頼が増し、より好条件で交渉できるようになります。
また、在庫をもたない「ドロップシッピング」と呼ばれる販売方法もあります。
ドロップシッピングは利益幅が小さいですが、在庫をかかえずに済むので低リスクではじめられます。
6.ネットショップの集客方法を考える
マーケットプレイスやオークションサイトに出品すると、サイトの集客力にあやかって売れやすくなりますが、ECモールやオリジナルECサイトは基本的に自分で集客しないと売れません。
最も即効性のある集客方法は「ネット広告」ですが、広告費が必要です。
そのほかにSEOやSNSで集客する方法もありますが、成果が出るまで時間と労力は欠かせません。
ネットショップを開業した初期の段階は、ネット広告を利用しながら、並行してSEOとSNSのコンテンツ資産を蓄えていく方法がおすすめです。
いずれにしても初期の段階では集客にコストがかかることを留意しておきましょう。
副業でネットショップを運営するときの注意点
副業をはじめるうえで気をつけておきたいポイントと、ネットショップ開業のルールについてご紹介します。
会社の就業規則を確認しよう!
今日では厚生労働省の「モデルス就業規則」から副業禁止規定が削除され、働き方や生き方の多様化で副業を解禁する企業が増えています。
それでも従来どおりの就業規則でもって副業を認めていない企業は多いですよね。
最も即効性のある集客方法は「ネット広告」ですが、広告費が必要です。
その他にSEOやSNSで集客する方法もありますが、成果が出るまで時間と労力は欠かせません。
就業規則に違反した場合、企業側から始末書(けん責)、減給、懲戒解雇などのペナルティーを受ける可能性があります。まずは就業規則を確認し、許可が必要であれば、きちんと許可を取っておきましょう。
副業がバレてしまう原因は?
就業規則で副業が認められていなくても、会社に知られずに副業されている方も多くいらっしゃいます。本業の会社に副業がバレてしまう理由は次のとおりです。
- 友人や同僚を経由してバレてしまう
- SNSを経由してバレてしまう
- 住民税でバレてしまう
特に気をつけておきたいのは「住民税」です。住民税は副業分の課税も合算し、自治体から勤め先企業へ報告するため、住民税のズレで見つかります。
これを回避するために、副業の住民税を「普通徴収」に変更し、勤め先へ報告がいかないようにします。
「特定商取引法に基づく表記」を掲載する
「特定商取引法」は、ネット販売や訪問販売などを利用する消費者を守るための法律です。 ネットショップを開業するときは、「特定商取引法に基づく表記」をすることが義務付けられています。
「特定商取引法に基づく表記」では、販売責任者名や所在地、電話番号の記載が必須です。
もし個人情報を公開したくない場合は、バーチャルオフィスや電話代行サービスを利用する必要があります。
開業届を提出する
開業届とは、個人事業主が税務署に対して提出する書類です。ネットショップの運営に開業届は必須ではありませんが、モール出店などの契約で書類が必要になるケースもあるので、申請しておくと良いでしょう。
また、開業届を申請することで、節税効果の高い青色申告が受けられるメリットもあります。
所得金額が20万円以上になったら確定申告を
ネットショップを運営する場合、パートやアルバイトのような給与所得ではなく、事業所得(あるいは雑所得)となります。
ネットショップ運営に欠かせない賃料、通信費、消耗品代などは経費として処理が可能です。
所得(収入-経費)が20万円以上の場合は、確定申告の義務があります。忘れないようにしましょう。
まとめ
10年前はネットショップを開業するためにWebサイトの知識は不可欠でしたが、今は知識がなくてもスマホ1台で出店できる環境がそろっています。
しかも無料で出店できるサービスもあり、副業ではじめやすい環境がそろっています。まずは手足を動かして、「ネットで物を売る」感覚を掴んでいきましょう。