ネットショップは一人で運営できる?開業の流れや個人でも成功させるコツを紹介
ネットショップの運営を一人ではじめるかどうかお悩みの方、またネットショップを個人ではじめてみたけれど、なにから手を付ければいいのかお困りの方必見。
今回は個人のネットショップ運営を成功させるコツについて解説します。ショップ構築の際、是非参考にしてみてください。
個人のネットショップ運営を成功させるコツ
個人でネットショップをはじめるには、いくつかのポイントがあります。企業が運営する場合とは大きく異なるため、独自のポイントを意識することが大切です。
以下では、個人のネットショップ運営を成功させるコツについて解説します。
参考記事:初心者が自作でネットショップを開業する方法はこちら
ユーザーに安心感を与えられる工夫をする
ネットショップの運営において、ユーザーから安心感を得ることは非常に重要です。たとえば、ユーザーが商品を購入する際、運営者情報が記載されていなければ安心して利用できません。
とくに個人が運営しており、運営実態が明らかでない場合は注意すべきです。販売に関する許認可、プライバシーポリシー、キャンセルや返金に関する規定などの情報を充実させて、ユーザーが安心して購入できる仕組みを整えることが大切です。
重要な部分にはコストをかける
個人で運営するネットショップは、企業のように潤沢な資金があるわけではありません。そのため、開設や運営にあたりコストを削減する必要があります。しかし、重要な部分にはコストをかけるべきです。
たとえば、安価なカートASPを利用した結果、商品数が限られており一部の商品を掲載できないとなると、売上にも大きく影響します。掲載できなかった商品の中にヒット商品の可能性があったかもしれません。
コストをかける部分と削減する部分にメリハリをつけるのがポイントです。
SNSや広告などの集客施策に取り組む
企業が運営するネットショップは、知名度やブランド力から集客を得られます。しかし、個人で運営するネットショップは、施策なしで集客を実現するのは非常に難しいでしょう。そのため、SNSや広告を活用して見込み顧客を獲得しなければいけません。
なお、SNSや広告を利用する際は、マーケティングを意識すべきです。いまや、SNSや広告はさまざまな企業・個人が利用しているため、ただ情報を発信するだけではなかなか注目されません。ターゲットや訴求を検討したうえで複数のパターンを試して、仮説検証を実施していくとよいでしょう。
ネットショップを一人で運営するメリット
ネットショップを一人で運営するのはたいへんではありますが、苦労に見合うだけのメリットもあります。たとえば、コストやスピードの面では大きな組織で運営するよりも有利です。
以下では、それぞれのポイントについて詳しく解説します。
コストを削減できる
ネットショップの場合、実店舗に比べてコストをカットしやすい特徴がありますが、それでも運営には一定のコストがかかります。しかし、ネットショップを一人で運営するのであれば、人件費が不要です。人件費はコストのうち大きな割合を占める支出のため、大幅にコストをカットできるでしょう。
マイペースかつスピーディーに運営できる
ネットショップを取り巻く環境や業界のトレンドは、目まぐるしい速度で移り変わります。そのため、いかにスピード感をもって対応していけるかが、ネットショップの成功を左右する要素です。
しかし、ネットショップを運営する組織が大きくなると、運用上の変更に際して情報共有や承認に時間がかかります。一方、一人で運営しているネットショップでは、方針の転換や新たな施策への取り組みやすい点が強みです。
ネットショップを一人で運営するデメリット
ネットショップの個人運営にはメリットがある一方、デメリットも存在します。とくに言及されやすいのは、幅広い業務を一人で行う負担です。リソース面はもちろん、知識やノウハウの面でもなかなかたいへんです。
以下では、それぞれのポイントについて詳しく解説します。
業務の負担が多い
ネットショップの運営業務は、仕入れから販売、発送、顧客対応まで多岐にわたります。たとえば、以下のようなものが代表的な業務です。
- 商品企画
- 仕入れ
- 受注
- 梱包
- 発送
- 在庫管理
- 顧客管理
- ECサイト管理
- 問い合わせ対応
- 返品・返金対応
また、上記のほかにも毎月の売上集計、データ分析、集客施策の策定など、細かな業務があります。すべてを一人で対応しようとすると、ほとんど休みもとれないほど、業務の負担が大きくなってしまうおそれもあるでしょう。
コンスタントに売上をあげられるようになった段階で、一部業務のアウトソーシングを検討するのがおすすめです。
知識やノウハウの幅が広い
前述のとおり、ネットショップの運営業務は幅広く、すべてを一人で担うにはさまざまな知識やノウハウが求められます。企業においてネットショップの運営に携わった経験があったとしても、実際に担当していたのは一部の業務のみという方が多く、一人であらゆる業務をこなせるスキルを身につけるのはたいへんです。
個人でネットショップを開設・開業する流れ
メリット・デメリットを知ったうえで開業しようと考えていても、個人でネットショップを開設する流れがわからない方も多いのではないでしょうか。
以下では、個人でネットショップを開設する流れについて解説します。
事業計画をたてる
個人・法人を問わず、ネットショップを開設する際には事業計画が必須です。たとえば、以下のようなものが代表的な業務です。しかし、個人の場合には、それほど格式ばった事業計画でなくても問題ありません。
まずは、以下にあげる要点を中心に決めていきましょう。
- ネットショップのコンセプト
- 事業にかけられる予算
- 販売する商品
- 主な顧客層・ターゲット
- 集客方法
事業計画があいまいなまま、ネットショップの開設に進んでしまうと、統一感のないショップになったり、集客ができなかったりと、早い段階で壁にぶつかりやすくなります。
もちろんはじめてみないとわからないこともありますが、できるだけ事前に綿密な計画をたてることが大切です。
商品の仕入れ・製造ルートを確保する
ネットショップを運営するうえで、在庫の確保は非常に重要です。集客や販促ができていても、在庫がなくなってしまうと商品を販売できません。
仕入れに対する考え方は、既製品、オリジナル商品のどちらを販売するかによって異なります。
たとえば、既製品を販売するのであれば卸してもらうルートが必要です。一方、オリジナル商品の場合は、原料や材料の仕入れルート、どれくらいのペースで生産できるかを検討します。
販売に必要な資格や許可を取得する
一部の商品は、販売にあたって規制がかけられています。規制されている商品を販売するには、特定の資格や許可が必要です。たとえば、アルコール飲料を販売するには酒類販売業免許、中古品を販売するには古物商許可などがあります。
そのほか、食品や生ものなど、プラットフォームによっては販売が禁止されているものもあるため、事前にチェックしておきましょう。
出店方法を決める
ネットショップを開設するには、いくつかの方法があります。たとえば、月額制サービスを利用するカートASP、独自のプラットフォーム上に出品するECモールなどです。
そのほかにもオープンソースやクラウドECをはじめ、さまざまな方法がありますが、個人で開設する場合はカートASP、ECモールのどちらかを利用するケースが一般的です。
カートASPは無料で利用できるサービスが多く、手軽に試してみたい方に適しています。一方、ECモールは出品料や登録料がかかりますが、集客力に長けています。
開業届を提出する
開業としてネットショップ事業に取り組む場合、開業届の提出が必要です。開業届は、原則として事業を開始してから1か月以内に税務署に提出することが義務づけられています。開業届は提出しなくても罰則がないため、売上があがるまで出さない人がいるのも事実です。
しかし、売上や利益がなくても事業としての実態がある場合には、提出の義務が課されるため、提出しておくことをおすすめします。
個人のネットショップ開設におすすめのサービス
前述のとおり、個人でネットショップを開設する際は、カートASPを利用するのがおすすめです。しかし、さまざまなカートASPがあって悩んでしまう方も多いかもしれません。
以下では、大手カートASPを中心に、おすすめのサービスサービスについて紹介します。
BASE
BASEは、基本料無料で利用できるサービスです。初期費用・月額費用はいずれも無料となっており、コストをかけずに挑戦してみたい方におすすめです。無料版でもHTMLを編集してショップページをカスタムしたり、アクセスデータを解析したりできるため、本格的に運用できます。
STORES
STORESは、豊富な機能が魅力のサービスです。独自ドメインやInstagramとの連携、クーポンなどさまざまな機能を利用できます。カートASPを検討しているものの、機能面で満足できるサービスがない方におすすめです。
カラーミーショップ
カラーミーショップは、GMOペパボが運営するサービスです。複数の料金プランが用意されており、初期費用・月額費用が無料で利用できるフリープランもあります。有料プランもはじめの30日間は無料で試せるため、まずはトライアルからはじめてみるとよいでしょう。
minne
minneは、カラーミーショップと同様、GMOペパボが運営するサービスです。ハンドメイド商品の販売を強みとしており、家具や衣料品、食品などが販売されています。プラットフォーム自体がハンドメイド商品に特化しているため、ハンドメイドに興味をもったユーザーが多い点が特徴です。
イージーマイショップ
イージーマイショップは、幅広い販売方法に対応したカートASPです。サブスクリプションや定期購入のほか、カスタマイズ注文にも対応しているため、オーダーメイド商品の販売を強みとしています。GoogleショッピングやInstagramショッピングと連携できるのもうれしいポイントです。
makeshop
makeshopは、GMOグループが運営するサービスです。ほかのサービスに比べると少々利用料は高くなりますが、その分サポート体制や機能の面で充実しています。
そのため、ネットショップの運営に自信がない方、手厚いサポートを必要とする方にはおすすめです。
まとめ
ネットショップを一人で運営するのは、幅広い業務に対応する必要があり、リソースやノウハウの面で苦労することも多いはずです。しかし、コストを削減できるうえ、スピード感をもって運用できるメリットもあります。
一人ですべてをまかなうのが難しい場合は、簡単にネットショップを構築できるカートASP、フルフィルメントサービスなどを利用してみましょう。