ネットで売れる商品と売れない商品の違いは?売れる商品の特徴の見つけ方とコツ
売れる商品と売れない商品の違いをはっきり挙げられますか?
これを理解しないまま販売をしても、ショップの成功はつかめません。特にネットでは実店舗のように口頭で説明することができませんので、その分商品力が大事になります。
本記事では、売れる商品の特徴の見つけ方とコツを解説していきます。
良い商品のはずなのになぜ?売れない理由とは?
「自分が売っている商品と他社の商品、似たような物のはずなのになぜ自分は売れずに他社は売れているのだろう」ネットで物販をしている中で、このように感じたことがある方も少なくないと思います。一見同じような商品なのに、なぜ売れる商品と売れない商品が出てくるのでしょうか。
売れない商品やサービスにはジャンルを問わず3つの共通する特徴がありました。また、売れる商品には「売れる商品の作り方のポイント」があります。
まずは、売れない商品の特徴から見ていきましょう。
その商品、買い手にとって良い商品ですか?
売れる商品やサービスには、共通してターゲット・顧客の需要に応えられていることが挙げられます。
ですが、売れない商品やサービスは売り手だけが商品に満足していることがあります。これは売り手の価値基準に沿って良い商品を作ろうとしてしまうので、実際世に出したときに買い手にとって欲しくない商品やサービスができてしまっている場合です。
どれだけ自分たちが良い商品ができたと思っていても、はたしてそれは買い手にとって良い商品なのでしょうか。
市場や顧客が求めるニーズと異なった商品を出してしまうと、結果としてそれは売れない・良い商品ではないということになってしまいかねません。
商品だけを売っていませんか?
しかし、需要に沿った商品さえ売っていればいい、というわけではありません。
商品を買うときに買い手が見ているのはその商品・サービスを使って得られる結果です。
自分が買い手に回ったとき、どのような心理状況で、その商品やサービスを求めているかを想像してもらうとわかりやすいと思います。
あなたはその商品が欲しいのか、商品を使うことで得られる結果が欲しいのか、どちらでしょうか。
たとえば、洋服を買うときに服が欲しいのか、この服を着てカッコいい(可愛い)自分が欲しいのか。「オシャレな食器」が欲しいのか「オシャレな食器を使って食事をしている自分」が欲しいのか、などです。
さらに具体的にすると、商品やサービスの”機能・特徴”ばかりを売り出してしまい、商品を使って得られる結果について触れられていないものが、売れない商品となってしまいます。
誰に向けて作っている商品ですか?
2つめの商品を使って得られる結果を想定せずに商品を作ってしまうと、その商品やサービスが誰に向けて作られているものなのかが具体的になりません。
この誰に向けて作った商品・サービスかが具体的にならないと、市場で商品を売り出す場合に販売方法(マーケティング)が難しく、結果として売れなくなってしまいます。
ターゲット層はもちろん、ペルソナ設計はとても重要です。まずは、誰に向けて作る商品なのかを明確にすることが大切です。
売れる商品の共通点とは売りたいターゲットや目的が明確になっていること
売れる商品やサービスの共通点として挙げられる特徴の中に、その商品を売りたいターゲットが明確化されている点があります。
前述したように誰に向けて作った商品・サービスかが、具体的にならないまま商品開発を進めてしまうと、マーケティングがうまく機能しないためターゲットを広く取ってしまいがちです。
そうなると買い手側も、これは自分のような層に向けて作られているなと気づきにくくなってしまうため、結果売れにくくなってしまいます。商品開発をする際には、まず誰をターゲットにするのかを明確化しましょう。
そして、その商品を使用することで得られる結果とは何か?を明示してあげることで、買い手は商品を手に取りやすくなります。
先に述べたように、買い手は商品を使うことで得られる結果を求めて買い物をします。
ということは、買い手にとって自分が求めている結果を得られるものが良い商品となり得るので、ターゲットが望む結果を得るためのサポートする要素を商品に組み込んでみてください。
売れる商品作りとは
ここまでは、売れない商品・売れる商品の共通点について見てきました。
ここからは実際に、売れる商品の作り方のポイントを見ていきたいと思います。
市場の状況からニーズを分析する
まず商品開発に欠かせないのは、市場ニーズの把握と分析です。
それには、自社の既存商品に関する今までの活動分析をおこなうことが重要です。
今までおこなってきた販売促進活動への宣伝費や、その他投入した費用からどのような成果が上がっているのか、売上高や利益にどのような効果があったのか、までを洗い出します。
つぎに、既存商品の市場シェアなどの外部データを得ます。そこで自社商品と競合品の取扱店の比率や、顧客満足度がどうなっているかを掴みましょう。
顧客からの意見・要望・苦情には、商品に関する課題が隠れていたりします。ですので、そういった消費者の声にはしっかりと耳を傾けることが大事です。
消費者の声を分析することで、競合店との差別化を図るポイントが浮かび上がってくることもあるのです。
このように過去のマーケティング活動の分析や、顧客満足度の調査をおこない得られた情報を元に、競合と差別化を図るポイントや今の相対関係を明らかにしていきましょう。
そこから、自社の商品のポジショニングマップを作成していくのですが、機能・価格・ユーザーの年齢などを指標にして、競合とのポジションを明確にしていきます。
その中で、商品開発に関するニーズへの対応など、次のステップにつなげることが大事になります。
ニーズに基づいたアイデアを発想する
自社の現状分析と他社とのポジショニングが明確になることで、市場の顧客ニーズの洗い出しが完了すれば、次はそのニーズにもとづいてアイデアを出していく段階に移ります。
このとき、可能であれば既存顧客にアンケートやインタビューなどをおこなうことで、商品開発につながる情報を収集することができます。
情報が収集できたら、つぎはそれを元に消費者の生活シーンや背景にある購買心理を読み解いていきましょう。
そして、この作業で得られた情報にもとづいてアイデアを発想していくのですが、このとき大事になってくる着眼点が、需要と供給のギャップ(需給ギャップ)や業界の常識にとらわれないということです。
ある程度大きな需要のある業界ジャンルになると、その業界での常識みたいなものがあると思います。
たとえば、スニーカーは歩きやすくてあたり前という常識を覆したのが、リーボックが2009年に発売開始したイージートン。
これはあえて歩きにくくすることで、日常生活の中でカロリー消費を上げるということで話題になった商品です。
「ダイエットはしたいけど、仕事が忙しくてジムに通う時間が取れない」といった消費者の需要に対して、歩くだけでカロリー消費を可能にするという供給をおこなったのです。
このような需給ギャップを見つける目利き力と、常識にとらわれないアイデアの発想によってHIT商品を開発することが可能になるでしょう。
商品のコンセプトを作り上げる
アイデアを出し終えたら、次は商品のコンセプトを決めていきましょう。
商品コンセプトとは、誰が・何を・どのように使うのか、メリットは何なのかなどを言葉や絵で表現したもので、商品開発において最も重要な部分となります。
先に述べた誰が・何を・どのようにという3つの要素について考えていくことが大事になるのですが
1.誰に・誰が
これはターゲットとなる人物です。もう少し掘り下げていくと、ペルソナ像というものになります。どのような人物に自社の商品を使ってもらいたいか、です。
2.何を
1で設定したターゲットの、どのようなニーズを満たすのか。
3.どのように
2で設定したニーズに対して、どのような方法で満たすのか。
上記3つの設定をおこない、商品のコンセプトを作成していきましょう。
作成したコンセプトは社内や、想定するターゲット層への魅力度調査などをおこない精査していきます。
ここまで来れば、あとは商品本体の開発やパッケージング・ネーミングをおこない、価格設定をしてマーケティングをおこない市場に出すことができます。
後だしコンセプトで売れる商品を作る
ここまでは売れる商品開発のポイントを解説してきましたが、とはいえ「もう商品開発は終わっている」「そもそもうちは仕入れ商品だ」という方も少なくないでしょう。
そもそもコンセプトから商品開発をおこなえるのは、今まで多くの既存商品を出し市場分析をおこなえる一部の大手企業だと思います。
ここからは、「すでに商品を作ってある」「商品はすべて仕入れ」といった方に向けた商品コンセプトの作り方になります。
既存商品には後だしコンセプトをつける
すでに商品開発が終わっていても、仕入れ商品でも、コンセプトというものは商品を販売するうえでは重要で必要なものに変わりはありません。そこでおこないたいのが後だしコンセプト付けです。
既存商品や仕入れ商品には、特徴と強みを与えることでコンセプトが完成します。
たとえばアイテムを使用する背景(シーン)・価格帯・品質・実績などで他社との差別化を図るなどです。
これは先に述べている、需給ギャップや業界の常識にとらわれない発想を考えることも大事になってきます。
まずは商品の強みや特徴を書き出し、色々な組み合わせからいくつもの案を出してみてください。
そうすることで、競合とは重ならずに魅力的なコンセプトを見つけられると思います。
コンセプト付けで悩んだら?
そうはいっても慣れないコンセプト設計はたいてい苦戦するもの。「正直、他社商品とそんなに違いがない」「ユーザーが何を求めているか分からない」と悩んでしまうこともあるでしょう。
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まとめ
今回は売れる商品と売れない商品の違い、作り方について解説をしてきました。
一見同じような商品も、その裏側にはこういった特徴があり、色々な思いや施策の上で売れるか売れないかが変わってくるのです。
もしも今、商品が売れなくて困っているという方は、一度自社の商品が売れない商品の特徴に当てはまっていないか見直してみてください。
そして、今回お伝えした「ターゲットが明確になっているか」「売り手だけが満足していないか」「消費者のニーズに応えられているか」を取り入れることで、売れる商品へと変えていきましょう。