
ECにおけるコンテンツマーケティングとは?重要性と成功のポイント、成功事例を解説
コンテンツマーケティングとは、オウンドメディア・SNS・メルマガなどを活用し、ユーザーに情報を届けます。広告費を抑えつつ売上増加やブランド拡大を図るマーケティング手法です。本記事では成功のポイントを解説し、具体的な7事例を紹介します。
コンテンツマーケティングの基本

コンテンツマーケティングとは、自社の商品に興味がありそうなユーザーに向けてコンテンツを発信し、ブランドの認知拡大や売上増加を図るマーケティング手法です。コンテンツマーケティングにもさまざまな種類があり、自社商品に合ったコンテンツ作成や、発信場所を選ぶ必要があります。
コンテンツマーケティングの種類
コンテンツマーケティングは主に下記3つの種類に分類できます。
- オウンドメディア
- SNS
- メールマガジン
以下、詳しく解説します。
オウンドメディア
オウンドメディアとは、企業が自社で保有するメディアのことです。コンテンツマーケティングの場合、自社で販売している商品に関するお役立ち情報などを記事にまとめ、自然検索による流入を目的に運営します。
自社のコンテンツがGoogle検索順位の上位を獲得すると、多くの見込み客をECサイトへ誘導することが可能です。
SNS
SNSを活用したコンテンツマーケティングは、LINE、Facebook、Instagram、X(旧Twitter)などのアカウントを作成し、自社コンテンツを発信していく手法です。SNSは拡散力が強力で、自社コンテンツが話題になれば短期間で認知を拡大することも可能になります。
また、YouTubeやTikTokなどの動画配信に適したSNSも、コンテンツマーケティングとして有効です。動画は映像や音声、文章など、多角的な情報を効率よく発信できます。
SNSによって利用者の年齢層や特徴が異なるため、自社商品に合わせたプラットフォーム選定が重要です。
メールマガジン
オウンドメディアやSNSで集客をし、メールアドレスを登録してもらうことで、メールマガジンでのコンテンツマーケティングもおすすめです。登録してくれたユーザーは自社商品に興味を持っている可能性が高く、効果的なアプローチが可能になります。
自社商品のお役立ち情報や新製品のリリース、セール情報をメールマガジンで発信することで、熱量の高い見込み客がECサイトを再び訪れてくれます。
メール1通で成約に結びつくことも多いので、おすすめの手法です。
コンテンツSEOとの違い
コンテンツマーケティングは「コンテンツSEO」とよく混同されます。コンテンツSEOとは、自社で作成したコンテンツをGoogleなどの検索エンジンで上位表示させるためにする、さまざまな取り組みを指します。コンテンツマーケティングは、ブランド認知や集客のためにおこなう取り組みのことであり「コンテンツSEO」はコンテンツマーケティングのあらゆる施策のなかの1つです。
たとえば、オウンドメディアを活用したコンテンツマーケティングをおこなう場合、SEOを意識したコンテンツ(記事)作りが必須になります。SEOを意識したコンテンツ作りのことを「コンテンツSEO」と呼称する場合があるのです。
ECにおけるコンテンツマーケティングの重要性

ECサイトの売上を上げるために、コンテンツマーケティングはとても重要です。理由は主に下記の3つです。
- 商品やブランドの認知を高める
- 購買意欲を高める
- 顧客ロイヤリティの獲得
以下、詳しく解説します。
重要性1.商品やブランドの認知を高める
商品やブランドの認知を高めるために、コンテンツマーケティングは非常に有効です。コンテンツを発信していると、自社ブランドを全く知らなかった見込み客にも認知してもらえます。
コンテンツマーケティングを実施していない場合、自社ブランドを知らない人に認知してもらうには基本的に広告配信など相当のコストがかかります。
一方でコンテンツマーケティングは広告費がかかりません。低コストで安定的な集客や認知拡大をするために、コンテンツマーケティングは重要な役割を担っています。
重要性2.購買意欲を高める
コンテンツマーケティングをおこなうことで、ユーザーの購買意欲を高めることができます。コンテンツを通じて、自社商品の詳細な仕様説明や、使用イメージを想像させることが可能です。
ECサイトの商品ページには詰め込める情報量は限られていますが、コンテンツだと有益情報と共にユーザーに適切な情報を伝えられます。コンテンツを見ていくうちに購買意欲が高まり、結果的に成約率が向上するのです。
重要性3.顧客ロイヤリティの獲得
顧客ロイヤリティの獲得にもコンテンツマーケティングは有効な手段です。顧客ロイヤリティとは、企業やブランドに対する愛着や信頼の度合いを表す言葉で、ファンから愛されるブランドであればあるほど”顧客ロイヤリティが高い”と表現されます。
コンテンツマーケティングを通じて有益な情報を発信していると、多くのユーザーのあらゆる悩みが解消されるでしょう。その結果、顧客ロイヤリティが高い状態となり、一度商品を購入してくれるだけでなく、リピーターの獲得につながります。
コンテンツマーケティングを実践することで、常に顧客ロイヤリティが高い状態となり、長期的な売上という点で重要な役割を担うのです。
ECでコンテンツマーケティングを行うメリット

EC運営でコンテンツマーケティングをおこなうメリットは主に以下の7つです。
- SEOでの自然集客につながる
- 質の良いコンテンツは資産になる
- ブランド・商材の信用度が上がる
- 顧客との接点を増やせる
- ブランド・商材に関する理解度が上がる
- CRM・ナーチャリングにも活用可能
- 比較的低予算から始められる
以下、詳しく解説します。
メリット1.SEOでの自然集客につながる
コンテンツマーケティングをオウンドメディアで実施する場合、Googleなどの検索エンジンから集客できます。ECサイトでは広告をかけて集客することが多いですが、検索エンジンで自然に集客ができれば広告費がかかりません。
良質なコンテンツを量産することで、検索順位が上がっていき、コストをかけずに集客できるのは大きなメリットです。
とくに直近のGoogle検索のアップデート傾向から、ECサイトなど事業者ドメインから発信されるコンテンツは評価を得やすくなっています。
信頼性のある質の良いコンテンツが発信できれば、他の情報メディアなどと比べて検索順位も上がりやすくなっているため、社内リソースがあれば検討してみることをおすすめします。
メリット2.質の良いコンテンツは資産になる
コンテンツマーケティングで発信した情報はWEB上に残り続け、質の良いコンテンツは長期的に集客してくれます。広告などを配信する場合にも画像や広告文などのコンテンツが必要ですが、広告配信を停止するとWEB上には残らないので、資産にはなりません。
また、オウンドメディア運営の場合、記事数が多ければ多いほど検索順位が上がる傾向にあります。質の良いコンテンツを量産し続けることで、検索順位も上昇しやすくなり、長期的な集客を期待できます。
メリット3.ブランド・商材の信用度が上がる
コンテンツマーケティングで良質な情報発信をし、ユーザーの悩みを解決すると信用度が上がります。ユーザーからの信用度が上がると、商品購入や購入後の口コミなどにつながり、中長期的な売上を期待できるでしょう。
ECサイトの販売ページだけでユーザーの信用を勝ち取ることは非常に難しいので、コンテンツマーケティングは”信用度を上げる”という点でメリットといえます。
メリット4.顧客との接点を増やせる
コンテンツマーケティングは顧客との接点を増やせるというメリットもあります。ECサイトを運営していると運営者は、顧客と接点を持つ際に「売り目線」になりがちです。ただ、セール情報や新商品告知などの「売り目線」の接点だけでは、顧客との良好な関係を築くことはむずかしいでしょう。
一方で、顧客の役に立つ情報を発信するコンテンツマーケティングは、接点を意識的に増やすことが可能です。特にブランド立ち上げ初期は、いかに顧客と接点をもち、信用度を高めるかが重要になってくるので、接点を増やしやすいコンテンツマーケティングは非常に有効です。
メリット5.ブランド・商材に関する理解度が上がる
コンテンツマーケティングで定期的に情報を発信することで、ブランドや商材に関する理解度が上がるというのも大きなメリットです。ECサイトの商品ページでは伝えられる情報が限られているので、あまり理解されずに成約につながらないことが多々あります。
一方で、コンテンツマーケティングをおこなった場合、商品を使ったあとの未来やブランドの魅力など、さまざまな情報を伝えることができ、理解度が上がります。その結果、ユーザーは商品の正しい価値を理解でき、高額な商品であっても成約につながりやすくなります。
メリット6.CRM・ナーチャリングにも活用可能
コンテンツマーケティングはCRM・ナーチャリングにも有効です。ナーチャリングとは直訳すると”育成”という意味で、CRMは「顧客と良好な関係を築き、その関係を継続していくための施策」のことをさします。
コンテンツを継続的に発信することで、顧客と良好な関係を持続させることも可能ですし、自社商品に対する正しい知識の理解など、育成することも可能です。
たとえば、購入後のメンテナンスやお手入れ方法などをコンテンツにして発信することで、商品購入後のトラブルを未然に防ぐことができ、満足度が向上します。満足度が向上するとリピート購入につながりますし、顧客との良好な関係を長期的に築くことが可能です。
メリット7.比較的低予算から始められる
コンテンツマーケティングは比較的低予算から始められることもメリットの1つです。広告やインフルエンサーを使ったプロモーションなどで集客をしようとすれば、大きな費用がかさむこともあります。
一方でコンテンツマーケティングは、企画からコンテンツ作成など、自社内で完結すれば低コストで実施できます。広告費をかけられない小規模事業者の場合、コンテンツマーケティングは非常に有効です。
ECでコンテンツマーケティングを行うデメリット

コンテンツマーケティングはメリットだけでなく下記のようなデメリットもあります。
- 成果が出るまでの時間がかかる
- コンテンツの制作・発信を継続する必要がある
- 代行する場合は一定の予算が必要になる
以下、詳しく解説します。
デメリット1.成果が出るまでの時間がかかる
コンテンツマーケティングのデメリットとしてよく挙げられるのが「成果が出るまで時間がかかる」という点です。広告であれば費用をかけるだけで多くのユーザーにリーチできますが、コンテンツマーケティングは自然にコンテンツを見てもらえるまでどうしても時間がかかります。
SNSであればフォロワーを増やす必要がありますし、オウンドメディアであればSEO順位を上げる必要があり、早くても1~2ヶ月、遅いと効果が出るまでに1年以上かかる場合もあります。
コンテンツマーケティングは、長期的な目標を立てて実践していく必要があります。
デメリット2.コンテンツの制作・発信を継続する必要がある
コンテンツマーケティングはコンテンツの制作や発信を長期的に継続する必要があります。成果が出るまでにある程度のコンテンツ数が必要だからです。
コンテンツマーケティングは成果が出るまでに時間がかかるというデメリットがあるため、成果が出ない期間も淡々とコンテンツを発信し続ける必要があります。
デメリット3.代行する場合は一定の予算が必要になる
コンテンツを制作・発信するのに、自社内では人員や時間が足りない場合もあります。その際、コンテンツ制作を代行業者に外注するケースも多いでしょう。
コンテンツ制作を外注する際は、当然外注費用がかかります。外注費用は業者によってばらつきがありますが、長期的な運用をする必要がありますので、ある程度の予算が必要です。
ECでコンテンツマーケティングを成功させるポイント

ECでコンテンツマーケティングを成功に導くためには、いくつかのポイントを確認する必要があります。ここでは以下4つのポイントを解説します。
- コンテンツ制作を行う目的を決める
- コンテンツを発信するターゲットを明確にする
- 商材と相性のよいコンテンツを選ぶ
- 質のよいコンテンツを作る
コンテンツ制作を行う目的を決める
コンテンツマーケティングを実施する際、最初にするべきことは目的を決めることです。コンテンツマーケティングをおこなう目的は企業によってさまざまで、たとえばブランドの認知度を上げる、リピーターを増やす、会員登録を増やすなどが挙げられます。
コンテンツマーケティングは短期間で成果が出にくいものなので、途中でぶれないようにしっかりと目的を決めておきましょう。
コンテンツを発信するターゲットを明確にする
コンテンツマーケティングを実施する目的が決まったら、次にターゲットを明確にしておきましょう。ターゲットが明確でないとコンテンツ内容が定まらないからです。
ターゲットを決める際にはペルソナを設定しましょう。ペルソナとは「20代女性」などのアバウトなターゲットではなく、具体的な人物像をターゲットにすることです。
たとえば下記のような項目を設定しましょう。
- 名前
- 年齢
- 家族構成
- 趣味
- ライフスタイル
- 仕事への価値観
できればターゲットの顔まで思い浮かべられる状態にしておくと、コンテンツの内容がブレることなく効果的にターゲットに届きます。
商材と相性のよいコンテンツを選ぶ
コンテンツマーケティングを成功させるためには、自社の商材と相性のよいコンテンツを選ぶことが重要です。使い方の説明など、情報量が多い場合には動画が適していますし、視覚的に魅力を伝えることができるアパレルだと、おしゃれな写真でもいいでしょう。
自社の商材が動画コンテンツに適しているのか、画像コンテンツに適しているのかを自社内で見定めた上で、どの媒体で発信するか決めるのがおすすめです。
質のよいコンテンツを作る
現代では質のよいコンテンツを作ることがとても重要です。なぜなら、近年ではGoogleなどの検索エンジンやSNSのアルゴリズムは、質のよいコンテンツを露出する傾向にあるからです。
顧客のニーズに沿って高品質なコンテンツを制作すると、各媒体で上位表示してくれたり、口コミも広がりやすかったり、少ないコンテンツ量でも成果が出る場合があります。
企画案の段階で、読者やフォロワーが満足する情報かどうかを精査しながら、コンテンツ制作を継続しましょう。
ECでのコンテンツマーケティング成功事例7選

コンテンツマーケティングをはじめる際、他社の成功事例を参考にするのがおすすめです。ここでは7つの企業の成功事例を紹介します。
土屋鞄製造所
土屋鞄製造所はレザーアイテムを中心に、鞄や財布などを取り扱っているECサイトです。
おもにオウンドメディアでコンテンツマーケティングをおこなっており、商品の紹介だけでなくレザーアイテムのお役立ち情報や、豆知識など、レザーアイテムを好んで使うユーザーのためにコンテンツを発信しています。
ECサイトとオウンドメディアはシンプルで洗練されたデザインを採用しており、統一感ある発信内容でブランドの認知やファン化につながっている成功事例です。
北欧、暮らしの道具店
北欧、暮らしの道具店はインテリア雑貨などを取り扱うECサイトで、SNSを活用したコンテンツマーケティングの成功事例です。Instagramに注力しており、商品のおしゃれな写真や使用例の動画はもちろん、レシピ動画も人気があります。
写真や動画の色味は統一感があり、商品を魅力的に紹介する文章もとても読みやすいです。SNSでコンテンツマーケティングをおこなう際には参考にしたい成功事例といえます。
石けん百貨
石けん百貨は国内外の石鹸や洗剤、アロマオイルなどを販売するECサイトです。オウンドメディアでのコンテンツでは、洗剤を使った効果的なお掃除術や、自社関連商品のお役立ち情報を発信しています。
ユーザーの悩みに徹底的に寄り添い、ユーザーのためになるコンテンツを発信し続けることで、結果的にSEOの順位が上昇して集客につながっています。「質のよいコンテンツを作り続ける」という点で、とても参考になる成功事例です。
17kg(イチナナキログラム)
17kg(イチナナキログラム)は10代~20代の女性向けにアパレル商品を販売するECサイトです。若い女性層が多いInstagramでコンテンツマーケティングをおこなっており、ファッションという商材と発信媒体がマッチした成功事例といえます。
Instagramはインフルエンサーとの相性もよく、インフルエンサーを活用したマーケティングでブランドの認知や集客を獲得しました。
ライスフォース
ライスフォースは基礎化粧品ブランドで、Facebookを活用したコンテンツマーケティングで成功したECサイトです。
自社製品へ無理に誘導することなく、スキンケアに悩む女性に寄り添ったコンテンツを発信し続けています。その結果、ブランドの認知やファンを獲得し、リピーターが多いのが特徴です。
質のよいコンテンツを発信するという点で、非常に参考になる成功事例といえます。
ChooMia(チュミア)
ChooMia(チュミア)は「大人女性のためのプチプラアクセサリー」をコンセプトにしたECサイトです。オウンドメディアを活用したコンテンツマーケティングに成功しています。
アクセサリーのお役立ち情報に加え、母の日特集を組むなど、ギフトにも選ばれやすい導線を組んでいることが特徴です。
ブログコンテンツから会員登録への導線なども参考になるので、公式サイトを確認してみてください。
マルキユー
マルキユー株式会社は釣りエサや釣り具の製造販売をしている企業で、YouTubeによる動画メディアを運営し、成功している事例です。
釣りの動画はYouTubeでも人気が高く、相性のいいコンテンツ選定といえます。動画内では自社の釣りエサや釣り具を使って魚を釣っているため、視聴者は”魚が釣れたあとの未来”を想像しやすく、動画視聴後の自社商品販売につながっています。
また、各商品ページには関連動画のURLを記載することで、商品の詳細な使用方法はもちろん、YouTubeのチャンネル登録者増加の導線にもなっています。動画コンテンツとECサイトをうまくかけ合わせた成功事例です。
まとめ

コンテンツマーケティングは短期間で成果が出にくいマーケティング手法ですが、長期的にブランドを育てていくためには必須のマーケティング手法です。
コンテンツ発信を継続し続けることで、広告費をかけることなく集客ができ、売上も安定します。
オウンドメディア立ち上げやSNS運用は、自社内で実践すれば低予算ではじめることができるので、自社ブランドの認知や集客のために、今日からでもコンテンツマーケティングを実践してみてください。


















