FBA(フルフィルメントby Amazon)とは?メリット・デメリットや料金についても解説

FBA(フルフィルメントby Amazon)はご存じでしょうか?
フルフィルメントという言葉やFBAは聞きなじみがない方でも、Amazonの倉庫に預け、注文処理から配送まで行えるサービス自体はご存じの方が年々増えているのではないかと思います。ですがメリットはしっかり把握出来ていない方実は多くいらっしゃいます。
ここではすでにお使いの方でも実は知らないFBAのメリット、デメリットをご紹介します。
改めて把握することで売上アップ、販路拡大に役立てましょう。
※当記事の各種数値は2021年3月時点での情報を著者がまとめたものになります。

FBAとは?

FBAの正式名称は「フルフィルメント by Amazon」、つまり出品者に代わってAmazonがフルフィルメント業務を代行するサービスです。
フルフィルメント業務とは、商品が注文されてからユーザーに商品が届くまでに必要な業務全般を指します。

具体的なフルフィルメント業務

  • 商品の保管
  • 注文処理
  • 配送
  • 返品に関するカスタマーサービス

FBAを導入するには、Amazon出品サービスに登録の上、フルフィルメントセンターというAmazonの倉庫に出品物を納品する必要が有ります。
24時間365日いつでも出荷できる体制や、代金のやり取り、クレーム対応までの手厚いサービスがFBAの魅力です。
公式の調査よれば、75.5%の販売事業者が、売上が向上したと実感しています。

【データ参考】https://services.amazon.co.jp/services/fulfillment-by-amazon.html

FBAのメリットについて

すでにFBAを導入している出品者の中にも、FBAのメリットを実はよくわかっていない方も多いです。
単純に業務を効率化するだけではなく、売上アップや販路拡大につながるのがFBAの特徴です。ここでメリットを確認し最大限に活用していきましょう。

1.業務負担を軽減し効率化できる

通常の商品出品の場合、商品の保管、梱包、発送手配は出品者自身の手作業です。
FBAを導入することで、商品の保管から発送までAmazonが代行してくれますので、これまで梱包や発送にかけていた時間は、仕入れや販促など別の業務に当てられます。
またAmazonの倉庫で商品を保管するため、今まで商品を保管していたスペースも空き、スペースの有効活用ができることもポイントです。
100点以上の商品の出品者にとっては、保管庫から特定の商品を探す時間が無くなることも魅力の一つといえます。
これまでフルフィルメント業務に当てていた時間やスペースを軽減し、効率化できることがFBAの第一のメリットです。

2.Amazon prime対象で転換率アップ

FBAから出品した商品には「primeマーク」がつくようになります。
「primeマーク」が表示されている商品は、お急ぎ便やお届け日時指定便が無料で利用できるため、購入の決め手ともなり得る要素です。
Amazonもプライム会員獲得に力を入れているため「primeマーク」の認知度や利便性は年々上がっています。
ユーザーは商品を購入してからすぐに届くかどうかが購買決定要因に大きく関わる、つまり転換率が上がるかどうかに関わるといえます。

3.Amazon発送で安心感・信頼感を手に入れる

FBAから出品することで、商品の発送元がAmazonになります。
発送元を気にするユーザーは多く、Amazonからの発送というだけで安心感・信頼感を手に入れることもメリットです。
また、FBAからの出品は送料が無料になります。
配送コストを抑える事は出品者の重要な課題の1つですし、ユーザーは送料のかからない商品を探している事はいうまでもありません。
梱包のクオリティや送料面・配送のスピードなど、出品者が独自でAmazonのように発送することは難しいケースが多いためので、FBAの恩恵は非常に大きいです。

4.カートの獲得率がアップ

FBAを導入するメリットの1つとして、カートの獲得率アップが期待されています。
1商品1ページというAmazonのルールの中では、「カートに入れる」ボタンのトップを獲得できているかどうかで、売上に大きな影響が出るためです。
実際はAmazon公式からは「カートに入れる」ボタンの獲得方法は公開されておらず、効果があるかどうかはAmazonのみが知るという状況。
しかし、公式サイトにも「FBAを導入することで、カート獲得率が3倍に上がった。」いう出品者の声もあることから、FBAの導入によりカートの獲得率がアップすることは多いに期待できると言ってよいでしょう。

【参考】https://services.amazon.co.jp/vos/detail001.html

5.決済方法の選択肢が増える

FBAを導入することで、決済方法に「代金引換」を追加できます。
自己発送で対応している出品者はクレジットカード決済を対応することが多いですが、「クレジットカードを持ちたくない」「クレジットカードをネットで使いたくない」と考えるユーザーも一定数いることを忘れてはいけません。
「代金引換」という新しい決済方法によって、あらたなユーザーへリーチする可能性も高まります。

6.海外発送対応で販路の拡大

FBAを使用すれば簡単に海外発送の対応が可能です。
FBA海外配送プログラムという出品者の海外販売を支援するAmazonの公式スキームを利用することで、越境ECに挑戦できます。

7.FBA小型軽量プログラムなら手数料が安い

FBAでは、小型軽量プログラムという発送方法を用意されています。
小型軽量プログラムによって、メール便で送れるサイズで低価格の商品は配送料を抑えた出品が可能です。
下記1~3の条件をすべて満たす場合、小型軽量プログラムが適用され、配送代行手数料は198円となります。

  1. 商品販売価格1,000円以下
  2. 発送パッケージサイズ3.3×30.0×35.0cm
  3. 商品重量950g以下

利益の出にくい低価格の商品を、送料を抑えて利益の出る商品にできます。

8.FBAマルチチャネルサービス利用で他モールの業務も効率化

FBAマルチチャネルサービスを利用することで、FBA倉庫に納品した商品を、楽天やヤフオクで買ったお客さんに配送可能です。
多店舗展開の出品者は、わずらわしいフルフィルメント業務をFBAマルチチャネルサービスに一任することで、業務を効率化することもメリットとなります。

FBAのデメリットについて

FBAのメリットは非常に魅力的ですが、デメリットが全くない訳ではありません。
導入後に後悔することの無いよう、FBAのデメリットを確認しておきましょう。

1.手数料が掛かる

FBAでは、自己発送では発送しない手数料が発生します。
手厚いサービスを受けているので当然のことではありますが、基本料金に加え配送代行手数料・在庫保管手数料など複数の手数料が設定されているため、導入前には手数料の見積が必須です。
後程詳しくお伝えする、FBA料金シミュレーターを使い、手数料を計算することをおすすめいたします。

2.一度倉庫に送ると商品状態が確認できない

FBAではAmazonの倉庫で商品を保管するため、商品の状態を確認することが困難です。
FBA出品後に商品状態を確認したい場合、Amazonの倉庫から一度商品を送り返してもらい、商品状態の確認後あらためて商品をAmazonの倉庫に送り返す作業が必要になります。
デリケートな素材や、特殊な条件の保管方法が必要な商品などの場合、商品状態が確認できないことはデメリットとなり得ます。

3.業務効率化の反面ECサイトの運営知識が蓄積できない

FBAから商品を出品すると、出品者とユーザーの接点はほとんどなくなってしまいます。
そのため、商品やサービスについてユーザーからのフィードバックを得られず、運用の課題が見つかりにくくなる恐れがあるのも事実です。
また、梱包や発送はECにおいて重要な業務ですが、FBAではそれらすべてを外注化してしまうため、ノウハウが身につかないのがデメリットとも言えるでしょう。

FBAの見積もりは料金シミュレーターを活用する

 

メリットの多いFBAではありますが、出品者にとって最も重要な事は手数料を差し引いても利益が残るかどうかという事でしょう。
そこで商品サイズごとに、ひと月に100点販売した場合の配送手数料を見てみましょう。

FBA配送代行手数料の一例(ひと月に100点出品した場合)
サイズ配送代行手数料ひと月の販売点数ひと月の販売手数料
標準サイズ
(寸法 60cm未満)
421円100点42,100円
大型サイズ
(寸法 120cm未満)
975円97,500円
特大型サイズ
(寸法 220cm未満)
3,970円397,000円

  

ご覧の通り、同じ100点の販売でも手数料の金額が大きく変わってしまう事がわかります。
また、FBAには販売手数料の他にもさまざまな手数料がありますので、導入前にチェックしておく必要があります。

FBA手数料

  • 在庫保管手数料
  • FBA梱包準備サービス
  • 長期在庫保管手数料
  • 購入者返品手数料
  • 返送・所有権の放棄手数料

手数料のチェック方法としては、FBA料金シミュレーターの使用をおすすめします。
FBAの手数料の見積が無料でできますので、ぜひご活用ください。

まとめ

ここまでお読みいただきありがとうございます。
FBA導入のメリットは、商品の保管や配送などフルフィルメント業務を効率化するだけではなく、Amazon内でさらに売上を上げるためにも有効な要素が詰まっています。
逆にデメリットは、FBAと商品との相性が重要になると考えていいでしょう。
最終的に導入するかどうかは、売上と手数料を天秤にかけることになりますので、まずはじめの検討の材料としてFBA料金シミュレーターをお役立てください。

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